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 前回まで、様々な観点から謝罪の本質を探ってきた「謝罪の流儀2020」。本シリーズは今年で6年目になるが、2015年の特集から取材班が頼りにしてきた危機管理の専門家が、大森朝日事務所(東京・中央)代表の大森朝日氏とエイレックス(東京・港)社長の江良俊郎氏の2人だ。「謝罪マスター」とも呼べる両氏に、今年の傾向や今後の見通しなどを聞いた。

大森朝日氏
大森朝日事務所代表、広報・危機管理コンサルタント
時事通信社、共同通信社で計14年間記者をしたのち、2007年に電通パブリックリレーションズに入社。メディアトレーニングや危機管理広報コンサルティングを手掛けた。同社クライシスコミュニケーション部長などを経て、16年1月に大森朝日事務所を設立

2020年は企業の不祥事が少なかった印象があります。

大森朝日・大森朝日事務所代表(以下、大森氏):東京証券取引所のシステム障害、NTTドコモの「ドコモ口座」不正利用、モーリシャスの海洋汚染、サービスデザイン推進協議会が請け負った持続化給付金事業問題など比較的大きな話はありましたが、全体としては少なかったかもしれません。新型コロナウイルスの流行で、ニュースはコロナ一色となったことが影響しているのだと思います。

そんな中で見えた特徴はありましたか。