5:日本の空港で国際線に乗れるのはどこ?

 21年冬期に予定されている国際線は、ほとんどが成田空港・羽田空港の発着便だ。21年10月の入帰国者のうち8割以上が成田・羽田空港を利用しており、残りの旅客は関西空港・中部空港・福岡空港を利用している。

 一部区間では航空券の価格が、コロナ禍前と比較して高騰している。価格競争が意味を持たない中、航空各社はより安心して旅行できる環境づくりに取り組む。例えば、日本航空(JAL)は全ての国際線利用客に対し渡航先でのコロナ陽性時に医療費・検査費・隔離費用を補償する。

6:日本への入帰国前にはどんな検査が必要?

 航空機搭乗前72時間以内に検体採取を行い、搭乗までにコロナの陰性証明を用意する必要がある。検査方法が細かく指定されており、厚生労働省は指定書式の陰性証明を推奨する。鼻腔ぬぐいや口腔ぬぐいの検体は認められず、抗原検査や抗体検査といった検査方法も認められない。

 指定の検査方法が複雑で、指定書式では医師の署名や印影も要求されていることから、安価な郵送検査サービスの利用は難しく、渡航先の日本人向けクリニックで検査を実施する在外邦人も少なくない。陰性証明がなければ日本人でも航空機に搭乗できない。書類不備のために日本到着後日本人でも出発地に送還された事例がある。

7:日本への入帰国時にはどんなアプリが必要?

 日本の空港では健康状態と居場所を確認するアプリ「MySOS」のアカウント設定と接触確認アプリ「COCOA」をインストールしたかを確認される。日本で利用可能なスマートフォンがない場合は空港でのレンタルが必要となる。特に13歳以上であれば子どもでも保護者とは別のスマートフォンが必要なことに注意しなければならない。

 隔離中はMySOSを利用して、毎日、健康情報と位置情報を登録する必要がある。また、ビデオ通話の着信があれば、応答して自らが屋内にいることを示す必要があるが、基本的に自動通話でオペレーターがかけてくることはない。

8:日本への入帰国時の隔離はどこでする?

 原則は入帰国者自身が用意した自宅・ホテルで隔離する。オミクロン型の流行地域から入帰国した場合、政府の指定施設で一定期間隔離した後、自宅・ホテルへ移動できる。ただし、政府はワクチンを接種済みで、一部のオミクロン型の流行地域からの渡航者については、指定施設での隔離を中止すると発表しており、状況は流動的だ。

 入帰国時に公共交通機関を利用しないという誓約書に署名するので、隔離場所への移動のために自家用車やレンタカー、ハイヤーの用意が必要だ。成田空港からは京成スカイライナーの専用車両、成田・羽田空港からは特定ホテル利用者向けの入国者専用リムジンバスを使うこともできる。

9:隔離中は外出できる?

 隔離場所での待機の間、公共交通機関の利用禁止を除けば、何ができて何ができないのかは明確にされていない。記者が確認したところ、空港では担当者によっては「不要不急ではない買い物のための外出は可能」との回答だった。旅行会社によっては公共交通機関を利用しない外出を前提としたホテルプランを数多く提供している。

10:入帰国時の誓約に違反するとどうなる?

 入帰国時に記入する誓約書に違反すると、厚生労働省は該当者の氏名などを公表するとしているが、実際の公表はかなり限定的だ。公表は入帰国後1週間以上にわたり一度も健康情報・位置情報の報告やビデオ通話への応答をしなかった場合に限定されており、その公表も1週間のみだ。一度でも位置情報を登録すれば実質的に何らペナルティーを受けることはなく、検疫政策の実効性が問われている。

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