レジ袋の有料化、紙ストローへの切り替え――。使い捨てプラスチック製品削減の動きが広がる中、さらに取り組みを進めようと2022年4月に「プラスチック資源循環促進法」が施行される。12の削減対象品目が指定され、場合によっては事業者への罰金なども科せられる。普段の生活は不便にならないのか。環境保護につながるのか。知っておきたい10のポイントを紹介する。

1:プラスチック資源循環促進法とは?
2:なぜ制定された?
3:何がどう変わる?
4:生活は不便にならないの?
5:小売店や飲食店の対応状況は?
6:海外の動きは?
7:環境保護にプラスといえる?
8:プラスチックメーカーはどう受け止めている?
9:新しいビジネスチャンスにつながる?
10:廃プラ削減に向けた今後の課題は?

1:プラスチック資源循環促進法とは?

 その名の通り、プラスチック資源の循環を促すことで無駄な廃棄を減らしていこうというものだ。製品の設計段階から廃棄物の処理に至るまで、プラスチック資源を包括的に循環させるための措置を講じる。

 2021年3月に法案が閣議決定され、6月に衆参本会議で可決、成立した。8月下旬には環境省と経済産業省の有識者会議で具体的な取り組み内容を盛り込んだ新制度案が示された。法律は22年4月から施行される。

2:なぜ制定された?

 プラスチック製の容器や袋などが海に流出する海洋プラスチックごみの問題、プラスチック製品の製造過程や焼却処分時に排出される二酸化炭素(CO2)を主因とした気候変動問題などが背景にある。他国の政府による廃プラスチックの輸入規制強化の影響で国内の廃棄物処理施設も逼迫しており、プラスチック資源をいかに循環させるかが課題となっている。

 日本政府も30年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入することや、35年までに使用済みプラスチックをリユースやリサイクル等で100%有効利用することなどを既に方針として掲げている。今回の法律ではこうした状況を踏まえ、プラスチック資源循環の促進を「総合的かつ計画的に推進する」狙いがある。

3:何がどう変わる?

 使い捨てのプラスチック製品を年5トン以上使う事業者を対象に、その削減を義務化する。対象となるのは、表に示したプラスチック製のフォークやストロー、ヘアブラシやハンガーといった12品目の「特定プラスチック使用製品」だ。

 小売りや外食、サービスの事業者はこれらの使用量削減に向けた目標を定め、対策を講じる必要がある。削減に向けた取り組みが不十分なら社名を公表し、命令に従わなければ50万円以下の罰金を科せられることもある。

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