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6:学校の授業は通常通り行われる?

 前回は宣言発令前の20年3月から学校の全国一斉休校が行われており、発令後も多くの学校が休校となっていた。しかし、今回は同様の措置はとられない。

 萩生田光一文部科学大臣は1月5日の臨時会見で、「現時点においては、児童生徒の発症や重症の割合は低く、学校から地域に感染が広がっている状況ではない」と指摘。「宣言が出ても地方自治体など学校の設置者が臨時休業の必要性を判断することになる」とし、昨春のような一斉休校については「地域一斉の臨時休業は学校における新型ウイルス感染の感染状況や特性を考慮すれば、地域の経済活動全体を停止する場合に取るべき措置であり、子どもの健やかな学びや心身への影響の観点から避けることが適切だと考えている」と否定的な考えを示していた。

7:大学入試などへの影響は?

 入試シーズンを迎える中で発令が検討されている緊急事態宣言。1月16日からは大学入学共通テストが予定されているが、5日の臨時会見で萩生田文科相は「感染防止対策に万全を期したうえで予定通り実施する」との見解を示した。

 また、小中高校などの入試についても「実施者において感染症対策や追検査など受験機会の確保に万全を期したうえで予定通り実施してもらいたい」と述べた。

8:停止しているGo Toトラベルキャンペーンはどうなる?

 昨年12月28日から全国一斉に行われているGo Toトラベルの一時停止。停止期間は1月11日までとされていたが、国交省は7日に停止措置を2月7日まで延長すると発表した。菅首相は4日の会見で「緊急事態宣言となれば、いわゆるGo Toトラベルの再開はなかなか難しいのではないか」と話していた。

9:日本経済への負の影響の程度は?

 1月7日の会見で菅首相は「経済への影響は避けられないと思うが、財政支出40兆円が事業規模74兆円の経済対策を決定している」とし、これらを活用して雇用維持や事業継続に対応する考えを示した。

 仮に首都圏で1カ月間、「緊急事態宣言」が発令された場合、経済にはどの程度の影響が出るのか。SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストはレポートで「2021 年のGDPが年間で3.8兆円程度減少し、GDPを0.7%程度押し下げる」と試算する。これは昨年の緊急事態宣言後の景気の下振れの5分の1程度だという。上場企業の業績は「営業利益が5%程度減少する」(牧野氏)とみている。

10:成人式への影響は?

 1月11日の成人の日に多くの自治体で予定されていた成人式も、感染が拡大する中で変更を余儀なくされている。東京都世田谷区や足立区では区長の式辞などの式典の様子をYoutubeでライブ配信する。また、式典を実施する杉並区では、居住地域ごとに開催時間を4回に分けて「密」をつくらない対応を取る方針だ。

 一方で、成人式の開催に影響が及ぶ中で、振り袖などのレンタル業者も対応を行っている。振り袖のレンタルや販売の契約を年間2万件以上行っている「一蔵」(東京・千代田)は成人式が中止になった場合は契約金額を最大で全額返金する。前撮りなどを行っている場合でも契約金額の半額を返すという。開催が延長された場合でも、追加料金は請求しない。

 成人式の中止や延期は首都圏以外でも行われる見込みで、同様の対応を取る事業者も少なくない。一蔵の広報担当者は「新成人となるのは一生に一度。成人式が開催されない場合でも振り袖などを着用したい新成人は少なくない」と話す。同社では利用者からの要望も受けて、式典が中止された場合でも、3月末までであればレンタル期間を延長しても衣装の追加料金を取らない方針を決めている。写真撮影や、振り袖姿で家族や友人らと過ごす機会を求める声が多く寄せられたのだという。新型コロナにより、行事の在り方が一変する中、消費者のニーズの変化に合わせて企業のサービスの形も変わりつつある。