新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、政府は昨春以来となる緊急事態宣言を首都圏の1都3県に出した。現時点で判明していることをまとめた。本記事は1月6日に公開したが、1月7日22時10分に内容をアップデートした。

(写真:PIXTA)

1:発令のプロセスは?発効はいつから?
2:何が制限される?
3:緊急事態宣言の期間は?
4:時短要請に応じなかった飲食店への罰則は?
5:時短要請に従わなければ店名が公表される?
6:学校の授業は通常通り行われる?
7:大学入試などへの影響は?
8:停止しているGo To トラベルキャンペーンはどうなる?
9:日本経済への負の影響の程度は?
10:成人式への影響は?

1:発令のプロセスは?発効はいつから?

 政府は、1月7日に専門家で構成する基本的対処方針等諮問委員会(尾身茂会長)に東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県を対象とした緊急事態宣言の発令について意見を聞き、諮問委は発令を妥当と判断した。政府は衆参両院の議院運営委員会で宣言の内容を報告。その後、新型コロナ対策本部を開いて宣言発令を最終決定した。緊急事態宣言の期間は1月8日から。

2:何が制限される?

 政府は感染リスクが高いとされる飲食店への対策に重点を置いた。

 菅義偉首相は緊急事態宣言の発令を宣言した1月7日の会見で、対策として
・飲食店の午後8時までの営業時間短縮
・テレワークによる出勤者数の7割減少
・午後8時以降の不要不急の外出自粛
・スポーツ観戦やコンサートの入場制限
の4点を挙げた。

 具体的には、居酒屋を含む飲食店や喫茶店、バーやカラオケボックスの営業時間を午後8時までに短縮し、酒類の提供は午前11時から午後7時までとするよう求める。宅配やテイクアウトに関しては対象から除外した。また、イベントの人数上限を5000人以下、収容率は50%以下にするよう要請した。東京都などは緊急事態宣言を受けて決定した「緊急事態措置」で同様の内容を明記した。

 菅義偉首相は4日の会見で「この約1年の中でどこが問題かということがかなり明確になってきている」「限定的に、集中的に行うことが効果的だ」と説明。飲食における感染リスクを抑えることが重要とし「夜の会合を控え、飲食店の時間短縮に協力いただくことが最も有効」と述べていた。

3:緊急事態宣言の期間は?

 政府は緊急事態宣言の期間について、1月8日から2月7日までの1カ月間とした。

 ただ、昨春の緊急事態宣言では、当初1カ月程度とされていた発令期間は、4月7日に東京都など7都府県に発令されてから、対象地域の全国への拡大を経て期間が延長され、すべての地域で解除されたのは発令から1カ月半近くたった5月25日となった。

 では、今回はどうか。
 西村康稔経済再生担当大臣は1月7日の衆院議院運営委員会で、緊急事態宣言の解除の基準について「感染の状況や医療のひっ迫の状況を踏まえ、(感染状況を表す4段階の分類で2番目に高い)ステージ3の対策が必要となる段階になったかどうかで判断していくことになる」と説明。ステージを判断する指標の1つとして、新規感染者数が1週間で人口10万人あたり25人以上であれば爆発的な感染拡大状況を意味する「ステージ4」との基準が示されていることから、ステージ3の対策が必要となる段階については「機械的にあてはめて判断するものではないが、いくつかの指標が示されていて、例えば1週間当たりの感染者数が10万人当たりで25人を下回ることになっている。これを東京都にあてはめると1日当たり約500人の水準になる」と述べた。

 1月7日の会見で菅首相は「1カ月後には必ず事態を改善させる」、諮問委の尾身会長は「確かに1カ月未満にステージ3に近づけるということはそう簡単ではないが、みんながしっかりと頑張れば1カ月以内でも可能だと思っている」と述べた。だが、今回も解除の時期は変動する可能性がある。

4:時短要請に応じなかった飲食店への罰則は?

 現時点では営業時間短縮や休業要請に応じなかったとしても、飲食店に対する罰則はない。菅首相は1月4日の会見で、18日に召集予定の通常国会に、飲食店などへの給付金と休業要請などに違反した事業者への罰則をセットにした新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案を提出する考えを示した。7日の会見でも「罰則などにより、より強制力を付与することによって、より実効的な対策を可能にしたい。法案の内容に関する議論を急ぎ、早期に国会に提出する」と述べた。

5:時短要請に従わなければ店名が公表される?

 昨春の緊急事態宣言では、東京都や大阪府のように休業要請に応じなかったパチンコ店の店名を公表した自治体も少なくなかった。これは特措法45条に基づくものだ。

 ただ、特措法施行令では、使用制限等の要請の対象となる施設について、百貨店や物品販売業を営む店舗、ナイトクラブといった記載はあるものの「飲食店」についての記載はなかった。そこで政府は1月7日に政令を改正。休業や営業時間短縮の要請に応じない飲食店の店名を公表できるようにした。

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