日本は依然として「行きたい国」上位

Q3 往来が可能になったら中国人観光客はまた海外旅行に繰り出すのか。

A3 中国政府によれば、今年の国慶節連休(10月1~8日)の国内旅行者は前年同期比79%の延べ6億3700万人、国内観光収入は同69.9%の4665億6000万元(約7兆3600億円)だった。コロナ対策で観光施設に入場制限をかけていたといった要因もあるが、まだ旅行需要が完全に回復したとはいえない。

 ただし、日本は中国のアンケートでも「行きたい国」ランキング上位の常連であり近年、対日感情は好転している。今年は各地で日本街が建設されたり日本祭りが催されたりするなどの動きが活発だった。

 中国国内でこうした「疑似インバウンド消費」が堅調であることは、コロナが収まればまた海外旅行をしたいと考えている中国人の多さを示唆している。

中国で2200円のPCR検査をやってみた

 「来場日から7日間以内の陰性証明書」。毎年秋に上海市で開催される中国国際輸入博覧会の入場条件に、今年はこの文言が加わった。輸入博は世界各国の企業が中国市場に商品やサービスを売り込む、上海駐在記者としては見逃せない一大イベントだ。

 だが外国人でもスムーズにPCR検査をしてもらえるのか。恐る恐る病院に問い合わせると「パスポートがあれば大丈夫」とあっさりした返事だ。事前予約の必要もないという。

新型コロナの検査待ちのため病院で列に並んだ人たち(写真:AFP/アフロ)
新型コロナの検査待ちのため病院で列に並んだ人たち(写真:AFP/アフロ)

 金曜日の昼すぎに病院に行くと、50人近くの列ができていた。記者と同じく輸入博のために受ける人が多かったようだ。30分ほど並ぶと対話アプリ「ウィーチャット」でパスポート番号と氏名、携帯電話番号、現在の体調などの個人情報を入力するように指示された。138元(約2190円)をスマホのアプリ、ウィーチャットペイで支払い受付番号をもらう。

 検体採取は、防護服に身を包んだスタッフが行った。手際良く長い綿棒のような物を鼻の奥に突っ込み数秒間グリグリと回して引き抜く。次に別の綿棒で喉の奥の液体を採取する。10秒程度であっけなく終了。鼻の奥に多少違和感があったが、5分ほどで気にならなくなった。検体の入った試験管を窓口に持っていき、名前を照合したら終了だ。検査結果は翌日以降にウィーチャットで取得できると説明された。ただし外国人はシステムが対応していないことが後日判明し、結局病院に取りにいく必要があった。結果は陰性で少しホッとした。

 中国政府は6月、「検査したければ誰でもできる体制を整える」と発表し、検査能力を充実させてきた。地方のホテルでは他都市からの宿泊客に事前の断りなく陰性証明書を求めるケースもあり、出張前に検査を受けていく人も多い。コロナ再燃の不安を引きずっているのは中国も同じだ。気軽に受けられるPCR検査は、その不安を多少なりとも減らす役割を果たしているのかもしれない。