中国では2月12日に春節(旧正月)を迎え、新たな年がスタートした。例年、中国の人たちは前後に有給休暇を取得するなどして2~3週間休むことが多いが、今年はカレンダー通り2月18日から業務を再開する予定の企業が多いようだ。雑談ついでに何人かの友人に尋ねたが、海外に出かけられるわけでもなく、省をまたいでの帰省すら自粛が呼びかけられているのが現状である。誰に聞いても「わざわざ有休を使って休んだってやることがないし働くよ」と言っていた。とはいえ映画館は軒並み封鎖、正体不明のウイルスが本格的に広がりはじめ一斉に世界中から初動の不手際をたたかれるという去年の惨状よりはかなりマシと言う人もいる。

(写真:AFP/アフロ)
(写真:AFP/アフロ)

 日本の大みそかといえばNHK紅白歌合戦であるように、中国の大みそかにも定番の歌番組がある。それが中国国営中央テレビ(CCTV)で放送される通称「春晩(英語名:Spring Festival Gala)」だ(他局も「春晩」の名前を冠した特別番組を放映するが、一般的に「春晩」といったらこのCCTV版を指す)。

 日本の紅白同様というと失礼かもしれないが、視聴率自体は非常に高いものの若い人が好んで見るというほどではなく、でもなんとなく居間のテレビで流れているような番組で、「ダサいから見ない」「興味ない」と言っているくせに翌日以降なんだかんだ話題になるというのも日本の紅白と似ている。 

 しかし決定的に違うのは、公共放送であるNHKで放映される紅白にはCMが入らないが、春晩は国営放送ではあるもののCMが挿入されるし、番組スポンサーもつくことだ。以前は有名映画監督を起用して番組で1回放映するためだけに高額の予算でスペシャルCMを撮影するといったことも盛んだったが、現在では番組スポンサーが話題になることが多い。

「紅包」大量投下で裾野ユーザー争奪戦

2015年のウィーチャットペイによる初めての春晩協賛による紅包の広告
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