コロナ禍で日本経済は傷みに傷んだ。東京、大阪をはじめ新型コロナウイルスの感染者数が多いエリアだけではない。地方経済も、だ。人口減、高齢化、淡い成長期待と時代に合致した戦略の欠落……。日本の各地方では、つかの間の好景気の中で覆い隠されていた根本的な問題や矛盾、限界が次々とあらわになっている。地方が壊れる。地方から崩れていく。このシナリオは、決して非現実的なものだとは言い切れない。(写真:lantapix / Getty Images)
シリーズ
地方が壊れていく

完結
8回
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水道広げず、橋は壊す…トヨタ膝元でも進む「街を畳む」選択
人口減と高齢化の流れには誰も逆らうことができない。では座して待つしかないのだろうか。過剰かつ老いた街のインフラを少しずつ畳んでいく。おぼろげでも将来を見据えた苦闘が始まった。
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発明はいつも苦し紛れ、 「ホンダが新駅建設」という光明
地方創生、地方再生には当然、お金がかかる。特にこのコロナ禍、伝統的な手法は一層使えなくなりそうだ。企業にも個人にも行政にも新たな知恵と工夫が求められる中、埼玉県での新駅建設には今後へのヒントが隠れていた。
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人口減の強烈な風速 色あせていく「長野・奇跡の村」伝説
人口減・高齢化への「先駆け」や「見本」と呼ばれてきた地方自治体の対応は、確かにある。だがどうだろう。かつて「奇跡の村」と呼ばれた場所を訪ねてみると、その称号は強く色あせ、大きな壁にたじろく姿が見えてきた。
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壊すか使うかそれとも…我が街の“大量負動産”に待つ超難路
「空き家問題」は、地方経済の縮小に人口減や高齢化の要因が組み合わさった複雑かつ深刻な問題だ。この解決に向け、行政側の対応は今後本腰が入るのだろうか。ここにもコロナ禍や景気低迷の影響が強く左右する危険性が潜んでいる。
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「空路も続かぬどこまでも」忍び寄る撤退・衰退・コスト増の循環
コロナ禍で国内エアラインの経営は土俵際に追い込まれた。次の一手で誰もが予測するのは国内路線の縮小。地方経済をさらにむしばむ危険性がここにも潜んでいる。
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「線路は続かぬいつまでも」 鉄道失った村の未来なき嘆息
コロナ禍で傷んだ地方経済と企業業績。この後にやってくる出来事は何だろう。鉄道路線廃止の憂き目にあったある村の実例について、「対岸の火事」だと言い切れる人は少ないはずだ。
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恩もある義理もある それでも我が街を去るヒト・ハコ・カネ
地方が必死になっていて街を明るくしようと期待を寄せたのは、国内外メーカーだけではない。大学や商業施設もしかり。だが思ったほど長居はしてくれなかった。背景には、その土地への思い入れの差があったからに他ならない。
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キヤノンもソニーも東芝も…大手社員が消えた我が街の遺物
企業が来れば街は潤う──。日本の地方都市が培ってきた地域活性化の方程式がこのコロナ禍で、急速にほころび始めた。企業が去り、人が去り、街の活力が失われる。今後、こんな逆回転の状況が各地に続出しかねない。既に危機的状況にある…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回