コロナ禍で存在感がさらに増したGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)。そんな中、日本発のプラットフォーマーは世界で戦えるのか。データ開放や専門性の特化、自治体との連携などGAFAとは異なる動きで世界の頂を狙う。目指すのは、社会との摩擦を減らす「共存型」のプラットフォーマーだ。

2月に包括業務提携を結び、握手をするメルカリの野辺一也執行役員(左)とアイスタイルの吉松徹郎社長

 都内に住む藤川美羽さん(仮名・24歳)は10月末、お気に入りのブランドバッグを6万円で購入し、帰宅するなり自分のスマホで写真を撮り始めた。SNSで知人に自慢をするのかと思えば、そうではない。フリーマーケットアプリのメルカリに出品するためだ。

 メルカリを活用し「売れるまで使う」というのが藤川さんの流儀。購入価格の5~10%引きで出品すれば、ほぼ数日内に売れるという。手数料や送料を考えると1万円程度の損にはなるが、「ブランド品は高くてそう買えない。でもこれなら新しいカバンや服をたくさん身に着けられる」と藤川さんは満足顔だ。

 残存価値や中古市場での需要を考慮して商品を買う──。新車や不動産といった高額商品の販売では浸透する購買行動が、フリマアプリの市場拡大とともにアパレルなどにも広がりを見せる。メルカリは独自の「二次流通データ」を活用して、GAFAやBATの巨人とは異なる、新たなプラットフォーマーとしての地位確立に挑んでいる。

 メルカリの年間流通総額は2020年6月期に日本と米国で約7000億円と、前の期に比べて32%増えた。新型コロナ禍で利用が増えたこともあり、20年4~6月期は18年6月の上場以来、四半期で初の営業黒字化を果たした。消費や所有のスタイルが変わりつつある今、メーカーや小売店は「中古市場の価値」を無視できない存在となっている。

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