「上海市政府は封鎖の必要はないと言っていたのに。(武漢市で新型コロナウイルスの流行が拡大していた)2年前よりひどい」。上海市民はこう言ってうなだれた。中国最大の経済都市である上海市は3月28日、事実上の都市封鎖(ロックダウン)を始めた。突然の方針転換に、社会・経済活動における混乱が広がっている。中国では集団抗議活動は禁じられているが、ネット上には「食べ物もない、仕事にもいけない、自由もない」などとスピーカーで叫ぶ抗議活動の様子や、自暴自棄になったのかお金を屋上からばらまく人の姿が拡散されている。

 上海市には黄浦江という大きな川が流れており、川の東側地域は浦東、西側は浦西と呼ばれる。3月28日から4月1日まで浦東を、4月1日から5日まで浦西をロックダウンする計画だ。黄浦江を渡る橋やトンネルは通行止めになっており浦東地域内での外出は制限されている。バスやタクシーなどの公共交通機関もストップした。

3月28日に上海・浦東地域で事実上のロックダウンが始まり、黄浦江を渡るためのトンネルも封鎖された(写真:AFP/アフロ)
3月28日に上海・浦東地域で事実上のロックダウンが始まり、黄浦江を渡るためのトンネルも封鎖された(写真:AFP/アフロ)

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この記事はシリーズ「広岡延隆の「中国ニューノーマル最前線」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。