北京冬季五輪が2月4日に開幕し、毎日熱戦が伝えられている。北京市は2008年に夏季五輪を開催しており、史上初めて夏と冬の五輪を開催した都市となった。14年という期間を経て再び開催された五輪は、この間の世界における中国の位置付けの変化を物語っている。
中国国内で注目された選手の1人が、フリースタイルスキー女子モーグルの米国代表として参加したカイ・オーウェンス選手だ。

04年8月22日、生まれたばかりの赤ちゃんが安徽省六安市の役所の前に置き去りにされていた。丸顔で二重まぶた、大きな瞳、黒髪で白い肌を持つ女の子は養護施設で陸詩琪という名前をつけられて育てられたと地元メディアの安徽商報は伝えている。
2人目を産んだ場合に罰金を科すなどした「一人っ子政策」と呼ばれる産児制限を中国政府が実施していた時代だ。農村部などでは2人目、3人目の子供が生まれても、戸籍に入れなかったり、場合によっては目立つ場所に置き去りにしたりするケースもあった。
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この記事はシリーズ「広岡延隆の「中国ニューノーマル最前線」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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