新型コロナウイルスの感染拡大で縮小する日本経済。リーマン・ショック時を超える大幅マイナス成長のどん底から復活するには、最も大きな影響を受けたサービス産業の生産性引き上げが急務だ。居酒屋「塚田農場」などを展開するエー・ピーカンパニーは、売上高が大幅に減っても利益を出せるコスト体質を構築し、新たな事業にも果敢に挑戦しようとしている。

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 東京有数の繁華街、池袋駅西口前。ほぼ飲食店ばかりが入居するビルの6階に上がると、おっと驚かされる。エレベーターを降りたところにある空間は居酒屋の店舗そのもの。木製のカウンター、テーブル、そしてキッチンが並ぶその上に広げられているのは、ノートパソコンに書類ばかり……。

旧店舗をそのまま使ったエー・ピーカンパニーの本社(写真:清水真帆呂)

 ここは居酒屋「塚田農場」などを展開するエー・ピーカンパニーが、東京・大門のオフィスビルにあった事務所を閉めて元店舗に6月に移った本部だ。「1円でもキャッシュアウトを抑えながら、事業を立て直していく。できることはなんでもやる」。米山久社長は真剣な面持ちでこう語る。

 新型コロナの感染拡大で最も大きな打撃を受けた外食やホテル・旅館、航空、サービス産業。中でも居酒屋は、自治体による時短・休業要請を受けたことや、店舗が「密」になりやすいと見られがちなことなどからコロナ禍の当初から売り上げを大幅に落とした。エー・ピーカンパニーの既存店売上高は3月には前年同月比で58.8%減となり、国の緊急事態宣言が発令中の4月初めから5月末までは対象の全店(約180店)を休業した。

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