前回、「週末だけで3人とデート 恋活・婚活もDXで生産性向上」で紹介したように、マッチングアプリを利用する人は増え、認知度も高まっている。約1万人を対象としたMMD研究所の調査によれば、20~30代のマッチングアプリの認知度は2019年に27.8%と、16年と比べて13.7ポイント上昇した。

 内閣府「少子化社会対策大綱」(20年5月)によれば 「少子化の主な原因は未婚化・晩婚化と、有配偶出生率の低下にある」とし、「『いずれ結婚する』 ことを希望しながら、『適当な相手にめぐり会わない』、『資金が足りない』などの理由でその希望がかなえられていない状況にある」としている。

 少子化対策として、政府や自治体が待機児童の解消や子育て支援について制度の拡充を進めているものの、結婚の手前にある「出会い」には打つ手が限られている。 現在のライフスタイルに合わせたマッチングアプリが、少子化を打開するための一つの手段となる可能性を秘める。

 「転勤した場所で友人関係もなかったため、彼女ができればと思って軽い気持ちで始めた」と静岡県に3年間赴任していた部品メーカーに勤務する男性(31)は話す。マッチングアプリ「ペアーズ」を通して付き合った彼女とは別れたが、次の相手もアプリで探すつもりだと言う。

マッチングが成立すると、メッセージのやりとりができるようになる (「タップル」のイメージ画像)
マッチングが成立すると、メッセージのやりとりができるようになる (「タップル」のイメージ画像)

 日本の出会い支援の歴史を振り返ると、鎌倉時代には早くも「仲人」を生業とする職業が存在していた。江戸時代中期には「肝煎所」と呼ばれる結婚媒介ビジネスも登場。最初の結婚相談所とも呼べる「養子女婿嫁妻妾縁組中媒取扱所」が大阪に登場したのは1880年(明治13年)だ。

 家父長制の強まりもあり、全国的に見合い結婚や許嫁が一般的だった時代が長く続いた。戦後に自由恋愛の考えが拡大するにつれ、日本の恋活や婚活の形も大きく変わっていった。

 職場の上司の紹介、親や親戚が決めたお見合いに加え、「おせっかいおばさん」と言われるような世話好きの人が橋渡しすることが多かった。1980年代には結婚相談所ビジネスが本格的に始まり、結婚相談所大手のオーネット(東京・中央)の原型であるオーエムエムジーやツヴァイ(東京・中央)が相次いで生まれた。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1586文字 / 全文2500文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「出会いテック 「アプリ婚」の新潮流」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。