2022年の日本経済を展望する。小林俊介・みずほ証券チーフエコノミストは、仮に新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染が拡大すれば、日本経済は欧米諸国より大きなダメージを受けるとみる。それはいったいなぜなのか。

(聞き手:森 永輔)

(「2022年の日本経済、資源高を転嫁できない企業、夏のボーナス減も」も併せてお読みください)
日本の空港はいつになったら活況を取り戻せるのか(写真:AP/アフロ)
日本の空港はいつになったら活況を取り戻せるのか(写真:AP/アフロ)

年が明けて、2022年がスタートしました。今年の日本経済を展望していただきます。まずGDP(国内総生産)成長率をどうみていますか。

<span class="fontBold">小林俊介(こばやし・しゅんすけ)</span><br />みずほ証券エクイティ調査部チーフエコノミスト<br />専門は日本経済・世界経済・金融市場分析。2007年、東京大学経済学部を卒業し、大和総研に入社。2013年に米コロンビア大学および英ロンドンスクールオブエコノミクスで修士号を取得。日本経済・世界経済担当シニアエコノミストを経て、2020年8月より現職。(写真:加藤 康)
小林俊介(こばやし・しゅんすけ)
みずほ証券エクイティ調査部チーフエコノミスト
専門は日本経済・世界経済・金融市場分析。2007年、東京大学経済学部を卒業し、大和総研に入社。2013年に米コロンビア大学および英ロンドンスクールオブエコノミクスで修士号を取得。日本経済・世界経済担当シニアエコノミストを経て、2020年8月より現職。(写真:加藤 康)

小林俊介・みずほ証券エクイティ調査部チーフエコノミスト(以下、小林):前年比2.7%増と見込んでいます。新型コロナ危機が起こる前のピークだった2019年7~9月期のレベルに近づきます。でも「戻る」ところまではいかないでしょう。この伸び率は最大限の値で、達成できれば「上等」。各種要素において状況が悪化すれば下振れする懸念があります。

2022年の日本経済を展望するうえでポイントとなる要素は何でしょう。

小林:(1)新型コロナウイルス感染症の動向、(2)自動車の生産動向、(3)資源価格の高騰による交易条件の変化、の3つと考えます。

 (1)新型コロナウイルス感染症の動向について、(A)第6波は来ない、とはいえ(B)水際対策は厳格なままで海外との往来に対する制限は続く、という状況を想定しています。よって、航空機の国際便やインバウンド需要の回復は見込んでいません。居酒屋なども厳しい状況を抜け出すのは難しい見込みです。

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