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 「とにかく“ペヤング一筋”で、よく言えば“我が道を行く”。はっきり言えば“口下手で不器用”。そんなところが2014年の異物混入事件のときは、誤解を招いたと思う。でも、地元ではファンの多い会社なんですよ」

 群馬経済に詳しい地元の関係者はこう話す。この会社とは、カップ麺「ペヤングソースやきそば」を製造する、まるか食品(群馬県伊勢崎市)のことだ。

地元の受け止めは「さも、ありなん」

 多くの産業がコロナ禍に見舞われている中で、同社は例外的に好調を維持する。外出自粛で喚起された巣ごもり消費が追い風となり、2月後半から出荷量が3割アップ。生産工場は24時間フル稼働し、社員は2交代制で突如膨らんだ需要に応えた。

 そんな社員に報いようと5月12日には、グループ社員約150人に1人10万円ずつ特別感謝金を支給した。「メーカーとしての責任を果たすため、社員にはずっと残業、残業で協力してもらった。その感謝の気持ちというだけ。大した話じゃありませんよ」と丸橋嘉一社長は笑う。

 だがこの大盤振る舞いも地元では「あの会社なら、さもありなん」と受け止められているようだ。

 「メディア対応などは不得手でも、『伊香保温泉ペヤング祭り』とか『巨大ペヤング完食大会』とかいろんなことをして群馬を地道に盛り上げてくれる会社。10万円支給にしても、地元の人間からすれば、そのくらいはするだろうなと。うらやましい限りです」(前出の関係者)

まるか食品は様々なイベントを通じて地元を盛り上げてきた(写真:竹井俊晴)