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 東京・晴海に建設し、東京五輪で選手村として利用する分譲マンション「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」の入居延期が決まった。契約者は契約を白紙撤回することも可能だという。五輪は再延期の可能性もある。加えて近隣のエリアではほかにも大規模マンションの開発が進んでいる。専門家は供給過剰の懸念があるとみている。

 「営業担当者から、入居時期の延期に同意するか、契約を白紙撤回するかどちらかを選ぶことができると電話で説明を受けた」「人生設計が狂う」。6月21日ごろからツイッター上で、晴海フラッグの購入者とみられる人のつぶやきが相次いでいる。

晴海フラッグは東京五輪の選手村として利用し、改装後に契約者に引き渡すことになっている(写真:PIXTA)

 晴海フラッグは当初、2020年に開催されるはずだった東京五輪・パラリンピックで選手村として利用し、改装を経て2023年に入居開始となる予定だった。しかし東京五輪が1年延期になり、入居時期もおのずと後にずれるのではないかと噂されていた。五輪延期の決定から約3カ月、ようやく正式アナウンスが出たもようだ。マンション開発を手掛ける11社のうちの三井不動産も「引き渡しの延期を契約者に伝えている」としている。

 同社によれば、19年7月26日と11月22日に販売を開始した第1期(一次、二次)の「シービレッジ」「パークビレッジ」の契約者に対し、ここ数日で引き渡し日の延期を説明している。具体的な引き渡し日については伝えていないという。

 第1期は分譲戸数4145戸のうち940戸が売りに出され、893戸に購入申し込みが入った。購入者によると、契約書には「売り主が予見しえなかった事由が発生した場合、引き渡しは延期できる」と記されている。マンション引き渡し延期を理由とした契約解消の可否については触れられていなかったという。それが今回、「契約を白紙撤回できる」となった。