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ファッションはオンライン購入比率が高い

●「Z世代女性」と「女性全体」が月に使用する金額の差
Z世代女性が月に使用する金額では、女性全体に比較して「オンラインでのファッション関連商品の購入」は多いが、「オンラインでの化粧品の購入」は少ない

 次に、Z世代女性が月に使用する金額を、女性全体が使う金額と比較した。その差額(月額)が大きい分野は、「オンラインでのファッション関連商品の購入」がプラス634円でトップ。「習い事」「DVD・ブルーレイのレンタル」と続くが、差はわずかだ。年間で使う金額と月に使う金額を総合すると、Z世代の女性が興味を持っているのは、音楽とファッションというごく平凡な結果になっている。

 ただ、ファッション関連商品の購入額そのものは女性全体に比べて小さいが、オンラインでの購入額は上回っている。つまりオンライン購入比率がかなり高いということ。楽天市場(1997年開設)やAmazon(2000年に日本語サイトが開設)などネット通販が当たり前の時代に生まれ育ったZ世代らしい一端が垣間見える。

気になるのは他人の目

●「Z世代女性」と「女性全体」の価値観の差
Z世代女性の価値観に関する調査結果から、女性全体と比較して差が大きい項目や注目すべき項目をピックアップした。最も差が大きかったのが、「次から次へと欲しいものが出てきて困る」。環境問題への関心は、女性全体と比べて若干低い

 Z世代女性の価値観を見てみる。女性全体と比較して最も差が大きかった項目が、「次から次へと欲しいものが出てきて困る」で、Z世代は48.4%とほぼ半数。一方、女性全体だと27.7%に過ぎず、実に20.7ポイントもの差が出た。Z世代女性の物欲は強いのだ。

 また、気になったのが「周りの人とは違うものを持ちたいと思っている」や「人が持っているのを見て、思わず欲しくなってしまうことが多い」という項目だ。持ち物に関するこれら2つの項目は、女性全体と比べて10ポイント以上高く、Z世代女性の特徴的な意識といえそうだ。

 2つの相反する価値観は、どちらも周囲の目を気にしていることに起因するのではないか。「周囲の人と比べて、自分が浮いていないかいつも気になる」という項目や、「他人が羨むようなものを一つでも多く手に入れたいと思う」が女性全体より20ポイント前後高くなっているのが、周囲の目を意識するZ世代女性を表している。

 「自分を着飾ることは生活の上で重要だ」も女性全体よりも10ポイント以上高く、ファッションへの興味関心はやはり高い。「社会的貢献をしたいと思っている」は、女性全体よりも高めではあるものの、「環境問題への関心を強く持っている」は女性全体よりも低くなっている。「Z世代=環境への意識が高い」と耳にする機会も多いが、必ずしもそうとはいえないようだ。

服だけでなく複数分野で強いジーユー

●Z世代女性が好むブランドTOP5
服もバッグも靴・シューズも、とにかく「ジーユー」。低価格かつトレンドを押さえたジーユーの人気ブランド指数が高くなっている

 「自分を着飾ることは生活の上で重要だ」と考える傾向も強いZ世代女性。女性全体より13.7ポイント高くなっている。そんな彼女たちが好むブランドの分野ごとのトップ5を見ると、化粧水の分野では、1位「無印良品/敏感肌」や4位「イミュ/ナチュリエ」の人気ブランド指数が高くなっている。

 人気ブランド指数とは、仮に、あるブランドを好きと答えた割合がZ世代女性20%、全体女性10%の場合、20÷10=2(倍)と算出。つまり、Z世代女性が好む度合いが女性全体に比べて2倍であり、Z世代女性特有の人気ブランドといえる。

 リップ・口紅の分野では、2位「セザンヌ」など、どれも人気ブランド指数が高く、ここにZ世代女性特有の好みが表れている。

 服は1位の「ジーユー」の人気ブランド指数が2.6倍。ジーユーは、バッグや靴・シューズでも5位にランクインし、人気ブランド指数もそれぞれ高くなっている。低価格でトレンドを押さえたジーユーは、Z世代女性が興味関心を持つファッションの分野で、トータルに使えるブランドになっている。

 ゲームアプリは「LINE ディズニー ツムツム」。「マリオカートツアー」や「Fate/Grand Order」も支持を集めている。映画は「名探偵コナンシリーズ」と「アラジン」。アニメは「鬼滅の刃」と「ハイキュー!!」がZ世代女性特有の人気作品になっている。

 Z世代女性が年間約3万6000円費やす音楽分野では、国内アーティスト1位「嵐」、3位「Official髭男dism」が人気だ。有名人では、「橋本環奈」「新田真剣佑」「石原さとみ」が人気を競っている。

 イベント分野では、1位「コミックマーケット(ゲーム・アニメ・コミック)」、2位「肉フェス(グルメ)」に続いて、ようやく3位に音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIIVAL(音楽)」がランクイン。4位も「a-nation(音楽)」と音楽フェスが続くが、5位は再び「餃子フェス(グルメ)」となった。音楽にお金を費やすものの、イベントでは食のほうにも興味関心が強い。

※この記事を含む特集「 Z世代──10年後の中核層を攻略せよ」は日経クロストレンドに掲載されています。