2022年ESGブランド指数の上位企業や躍進する企業に共通しているのは、ESG戦略が明確で、活動に一貫したストーリーがあることだ。ここでは、新しい価値を次々と生み出すスターバックスの強さに迫る。

 スターバックスは、昨年の総合3位から2位に順位を上げた。イメージスコアランキングで、社会が1位を維持したのに加えて、環境が5位から4位、ガバナンスが6位から5位へと着実に順位を上げている。

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 環境への対応では、プラスチック削減に努めると同時に、店舗で使用する電力を再生可能エネルギー由来に切り替えるプロジェクトを進めている。20年12月の開始以来すでに全国約1700店のうち400店舗で切り替えが完了した。

 コーヒー豆の調達と同様に店舗で使う電力もエシカルであるべきという方針から、導入する電力は発電事業者と長期の購入契約を一律に結ぶコーポレートPPA(電力購入契約)ではなく、各地域の特性に合わせた調達を進めている。プロジェクトの担当者が風力や太陽光だけでなく、地熱やバイオマスなど日本各地でどのような再生可能エネルギーで発電事業が行なわれているかを調べ、地域経済と環境の双方が豊かになるものを候補として選定している。

 地域との協創を重視し、店舗開発でも地元の木材などを使った家具を利用することにこだわる。19年11月に大阪・梅田にオープンしたLINKS UMEDA 2階店で大阪・河内長野市の木材「おおさか河内材」を使った内装や家具を導入したことで、大阪府森林組合とのつながりが生まれて河内長野に市内初の店舗が開店した。同店舗で使用・排出したコーヒーの豆かすと木材チップを混ぜ合わせて堆肥を作り、植林に活用するプロジェクトも始めた。地域の森林再生に寄与することを目指しており、育てた苗木は23年に植林する計画だ。

21年9月にオープンした「スターバックス コーヒー 河内長野高向店」(写真:スターバックス コーヒー ジャパン)
21年9月にオープンした「スターバックス コーヒー 河内長野高向店」(写真:スターバックス コーヒー ジャパン)
店内のテーブルや椅子には地元の「おおさか河内材」を使用(写真:スターバックス コーヒー ジャパン)
店内のテーブルや椅子には地元の「おおさか河内材」を使用(写真:スターバックス コーヒー ジャパン)

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