中小企業のESGを強化

 ユニゾンは、キッズ社の経営改革を支援し企業価値を高めていく。ユニゾンの後藤玲央ディレクターは、「待機児童の解消を目指すキッズ社は社会的価値が高く、ビジネスの成長という点でも余地がある」と評価する。経営陣のガバナンス改革と現場の業務改革を進めて企業価値を向上させ、4~5年後をめどに新規株式公開(IPO)や他社への株式売却で投資資金を回収したい考えだ。

保育所運営を受託するキッズコーポレーションホールディングス。プライベートエクイティ・ファンドのユニゾン・キャピタルの支援を受け入れ、企業価値向上を目指す(写真:キッズコーポレーションホールディングス)
保育所運営を受託するキッズコーポレーションホールディングス。プライベートエクイティ・ファンドのユニゾン・キャピタルの支援を受け入れ、企業価値向上を目指す(写真:キッズコーポレーションホールディングス)

 三菱UFJ銀行ソリューション本部ソリューションプロダクツ部部長の加藤晶弘氏は、「様々な社会課題を解決するためには中小企業のESG強化や積極的な事業再編が欠かせない。ESGを考慮したM&A(合併・買収)が解決のカギを握る」と話し、広がりに期待する。

 日本経済の底上げには、ESG経営を中堅・中小企業に広げていく必要がある。優れた技術・サービスを持つ中小企業や未公開企業を支援するPEファンドの存在感が高まっている。企業買収でもESGが欠かせない要素となってきた。

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