金融機関と中小企業支援の投資ファンドが、タッグを組んだ。企業買収の資金融資でもESGが欠かせない要素となってきた。
三菱UFJ銀行は2022年11月18日、企業買収にサステナビリティ目標を課し、達成すれば貸出金利が下がる融資を、プライベートエクイティ(PE=未公開株)ファンドのユニゾン・キャピタルに実施した。
ユニゾンは22年7月、企業や病院内にある保育所の運営を受託するキッズコーポレーションホールディングスの株式を取得し、この買収資金の一部を三菱UFJ銀行が融資した。キッズ社が持つ資産や将来収益を担保にするレバレッジド・バイアウト(LBO)ローンと呼ばれる融資手法を用いており、このLBOローンの一部をサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)に置き換えた。融資金額は数十億円。SLLと連動したLBOローンは大手行では初である。
SLLの融資に当たり設定した目標は2つ。保育所受託契約数の一定数の増加と、保育士の入社後1年間の離職率を一定水準以下にすることである。毎年、目標が達成できたかどうかを確認し、両目標をクリアしたら支払金利が0.数%低下する。
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