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インダストリー羅針盤

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帝人がフェムテックに本格参入、迫る「崖」を回避できるか
帝人は、女性をターゲットにした善玉菌サプリメントの新ブランド「melito(ミライト)」を立ち上げた。第1弾として、膣(ちつ)内の調子を整える乳酸菌「UREX(ユーレックス)」をはじめ3商品を発売した。女性の悩みや健康面…
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「野球を止めるな」 神宮球場で感染防ぐ知られざる中小企業
プロ野球・ヤクルトスワローズの選手やスタッフが神宮球場のクラブハウスに入るときに必ず通る「ゲート」。新型コロナの感染防止に役立つと期待され、大企業や大学なども注目する。作ったのは茨城県にある90人規模の企業だ。
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迫る脱炭素 「グリーン半導体」の雄が頼った昭和電工の素材の力
高性能なパワー半導体に使うSiC(炭化ケイ素)ウエハーで世界首位の昭和電工が、パワー半導体で世界最大手の独インフィニオンテクノロジーズと提携した。昭和電工がインフィニオンにウエハーを長期供給するほか、次世代材料の共同開発…
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「セロハン」復権、脱プラスチックが促す古くて新しい素材革命
1970年代からプラスチックフィルムに需要を奪われてきた「セロハン」。ピーク時には国内で10社以上が生産していたが、現在も生産を続けるのは2社だけだ。そんなセロハンは、実は木材由来。脱プラスチックの風でセロハンが復権しそ…
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三菱重工に吹く「グリーンの風」 カーボンフリー水素で全方位外交
これまでの化石資源を前提とした事業構造の大幅な見直しを迫られている三菱重工業。2030年度までに売上高1兆円規模の新事業創出を目指し、このうち脱炭素関連が約3割の3000億円を占める。なかでもカーボンフリー燃料の水素を使…
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国の半導体研究支援、「TSMC御用達」のうまみはどこまで?
経済産業省は5月31日、半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が日本で国内の半導体材料や製造装置メーカーなど20社超と行う先端半導体の研究開発を支援すると発表した。知る人ぞ知る「縁の下の力持ち」企業にとっ…
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ENEOS・出光、新陳代謝は一日にして成らず
脱炭素のうねりが企業をのみ込む。主要国政府や金融業界は温暖化ガス排出量が多い事業への資金提供や融資の停止を検討する。一方、ENEOSホールディングスや出光興産など企業は知恵を絞って化石資源に依存した事業構造見直しを急ぐ。
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日本製鉄、中国・宝山鋼鉄の「爆速」研究開発の足音が聞こえる
日本製鉄が業績のV字回復を急ぐ。鉄鋼生産設備の再編による損益分岐点改善に一定のメドがつき、さらに鋼材値上げで利幅を増やす方針。中国最大手の宝武鋼鉄集団の脅威が日に日に増しているからだ。
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業績急回復のファナック、バーチャル工場時代にらんだ次の一手
ファナックの業績が急回復している。2021年3月期の連結純利益は前の期比28%増の940億円と、3期ぶりに増益に転じた。山口賢治社長兼最高経営責任者(CEO)が次の成長への土台づくりと見据えるのが、現実を仮想世界に再現す…
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背水の製鉄能力2割削減、日本製鉄が挑む2つの難題
国内粗鋼生産能力を2割減らす生産再構築を柱とした2025年度までの経営計画を発表した日本製鉄。生産網立て直しと製鉄技術革新という2つの難題に同時に挑む「綱渡りの構造改革」は成功するか。
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新型国産ロケット「H3」、コスト半減でスペースXと戦えるか
日本の宇宙輸送を担う新型ロケット「H3」の開発が大詰めを迎えている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は1回あたりの打ち上げコストを従来比で半分の約50億円に減らそうと設計や製造を工夫した。2021年度の打ち上…
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「脱炭素」に懸ける三菱重工、市場は早くも競争激化
三菱重工業が「脱炭素」関連で2030年度までに3000億円の事業を創出する目標を打ち出した。欧州や日本が表明した2050年の「カーボンニュートラル」の波に乗る狙いだ。化石燃料関連の事業が逆風のプラント各社は相次ぎ脱炭素関…
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サノヤスHDが造船撤退、上田社長「単独では限界」再編に望み託す
造船業界が苦況にあえいでいる。サノヤスホールディングス(HD)は11月9日、祖業の造船事業から撤退すると発表した。国内大手が次々に乗り出した業界再編に、活路を見いだせるのだろうか。
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三菱重工、「無謬性経営」が招いたスペースジェット挫折
三菱重工業は10月30日、国産初の小型ジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の事業を事実上凍結する方針を明らかにした。完成機開発をとりまとめるノウハウや知見、経験が乏しかったため、開発の途中で設計を大幅に見直し…
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三菱重工、国産の翼羽ばたけず 事業凍結を迫った36年ぶり安値
三菱重工業が小型ジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の事業を凍結する方向で最終調整に入った。10月30日に予定する事業計画の説明会で方針を示す。新型コロナウイルス感染拡大で航空機需要が激減し現段階での事業化は…
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「狼になれ」「一本道を突き進む」ファナック稲葉清右衛門氏が死去
ファナックの事実上の創業者で名誉会長の稲葉清右衛門氏が2日に死去した。95歳だった。工作機械に指令を出すNC(数値制御)装置、産業用ロボットを伸ばして同社を世界的企業へと導いた。工場の自動化によって日本の自動車や工作機械…
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日本製鉄、成長は海外M&Aで実現する
日本製鉄は東南アジアを軸に海外鉄鋼会社のM&A(合併・買収)を検討する。新型コロナウイルス収束後は自国産化や保護主義による「市場の分断」がさらに進むと想定。現地鉄鋼メーカーに資本参加して現地生産化する同社の「インサイダー…
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日本製鉄、電磁鋼板に「チャイナショック」の試練
日本製鉄が業績回復を懸けて電磁鋼板の積極投資を進める。電磁鋼板はハイブリッド車や電気自動車などエコカーのモーターに欠かせない高級鋼材で、日鉄が世界でリードしてきた分野だ。ただ足元ではトヨタ自動車が中国鉄鋼メーカー製を一部…
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三菱重工、逃げられない「国産の翼」の呪縛
三菱重工業に再び「国産の翼」開発の大役が回ってきそうだ。防衛省が2030年代に導入を目指す次期戦闘機の開発をとりまとめる企業の有力候補になっているからだ。民間のジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」は量産初号機引…
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三菱重工、火星探査機打ち上げ成功 後継ロケットは「コスト半額」
三菱重工業は20日、アラブ首長国連邦(UAE)の火星探査機「HOPE」を載せた国産ロケット「H2A」42号機を、鹿児島県にある種子島宇宙センターから打ち上げた。次に注目が集まるのが宇宙航空研究開発機構(JAXA)と開発中…