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インダストリー羅針盤

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「狼になれ」「一本道を突き進む」ファナック稲葉清右衛門氏が死去
ファナックの事実上の創業者で名誉会長の稲葉清右衛門氏が2日に死去した。95歳だった。工作機械に指令を出すNC(数値制御)装置、産業用ロボットを伸ばして同社を世界的企業へと導いた。工場の自動化によって日本の自動車や工作機械…
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日本製鉄、成長は海外M&Aで実現する
日本製鉄は東南アジアを軸に海外鉄鋼会社のM&A(合併・買収)を検討する。新型コロナウイルス収束後は自国産化や保護主義による「市場の分断」がさらに進むと想定。現地鉄鋼メーカーに資本参加して現地生産化する同社の「インサイダー…
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日本製鉄、電磁鋼板に「チャイナショック」の試練
日本製鉄が業績回復を懸けて電磁鋼板の積極投資を進める。電磁鋼板はハイブリッド車や電気自動車などエコカーのモーターに欠かせない高級鋼材で、日鉄が世界でリードしてきた分野だ。ただ足元ではトヨタ自動車が中国鉄鋼メーカー製を一部…
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三菱重工、逃げられない「国産の翼」の呪縛
三菱重工業に再び「国産の翼」開発の大役が回ってきそうだ。防衛省が2030年代に導入を目指す次期戦闘機の開発をとりまとめる企業の有力候補になっているからだ。民間のジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」は量産初号機引…
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三菱重工、火星探査機打ち上げ成功 後継ロケットは「コスト半額」
三菱重工業は20日、アラブ首長国連邦(UAE)の火星探査機「HOPE」を載せた国産ロケット「H2A」42号機を、鹿児島県にある種子島宇宙センターから打ち上げた。次に注目が集まるのが宇宙航空研究開発機構(JAXA)と開発中…
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川崎重工、ロボットだけで果たせない赤字脱出
川崎重工業が25日、神戸市で株主総会を開いた。航空宇宙、鉄道車両、造船など主力部門が軒並み不振となりそうで、現時点で未定とする2021年3月期連結業績は最終損益が赤字に転じる可能性が高い。長期的に有望なロボット事業も全社…
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コロナ禍で紙の需要に変化、王子や大王「包む・拭く」に軸足
新型コロナウイルスから暮らしを守ろうとする人々の意識が高まり、マスク、除菌ウエットティッシュ、ペーパータオルなど衛生用品、インターネット通販向け段ボールの需要が急増している。一方でテレワーク勤務の広がりや広告チラシなどの…
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横河電機奈良社長「リモート制御需要がものすごい」
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、工場運営を見直す企業が増えている。横河電機は石油ガスや化学、紙パルプ、鉄鋼などプラント工場の制御を手掛ける。国内、中東、東南アジアや中国で4万件のプロジェクトを抱えるが、新型コロナウイ…
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浮上する鉄鋼オールジャパン構想
鉄鋼業界で再編機運が高まっている。世界経済の落ち込みによって鉄鋼需要が急減する見通しで、鉄鋼各社は高炉休止に踏み切った。製造業不況の衝撃は大きく、自助努力では吸収するにも限界がある。浮上するのが日本製鉄と神戸製鋼所、もし…
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三菱重工は最終損益「ゼロ」から再出発 重工3社、戦略練り直し
重工大手3社が事業戦略の練り直しを迫られている。成長を託した航空関連事業や自動車関連事業が新型コロナウイルスのまん延によって狂いが生じ、三菱重工業、川崎重工業、IHIは中期経営計画を新たに策定、もしくは刷新する。三菱重工…
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三菱重工、新型コロナで迫る「大しけ」 航空、船舶修繕に異変
新型コロナウイルスの猛威で三菱重工業の針路が見えにくくなった。長崎造船所(長崎市)で修繕後に停泊中だったイタリア籍クルーズ船で乗組員が集団感染した。世界の客船市場は当面冷え込みが続きそうで、修繕事業の先行きは暗転する。旅…