シリーズ
インダストリー羅針盤

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ウクライナ危機でさまよう衛星会社 日本はロシアの代役果たせるか
ウクライナ危機が宇宙ビジネスにも波紋を広げている。「ソユーズ」などロシアのロケットや同国管轄内のカザフスタンの宇宙基地は各国の人工衛星打ち上げに使われてきたが、予定通り打ち上げができないリスクが高まっている。すでに打ち上…
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ウクライナ侵攻が半導体生産に影 ルネサス、パラジウム不足に備え
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が、世界の半導体生産のサプライチェーン(調達・供給網)を揺さぶっている。半導体生産に必要なレアガス(希ガス)やレアメタル(希少金属)など原材料の一部にロシアやウクライナへの依存度が高いも…
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ウクライナ危機が欧州の原発回帰誘う
ロシアのウクライナ侵攻によって欧州で原子力発電への回帰が色濃くなる可能性が出てきた。欧州は天然ガスの4割をロシアに依存し、特にガスパイプラインでつながるドイツでは影響が大きい。独はフランスからの電力を輸入しているが、その…
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旭化成の工藤新社長、脱炭素へ「アニマルスピリッツの覚醒を」
旭化成は2022年5月に創業100周年を迎える。節目の年に小堀秀毅社長が経営トップのバトンを託したのは工藤幸四郎取締役兼常務執行役員。4月1日付で社長に就く。日経ビジネスの取材に応じた工藤氏の発言から、旭化成が描く将来像…
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ENEOSが和歌山の製油所閉鎖へ 判断の陰にガソリン補助金?
80年あまり稼働してきたENEOSホールディングスの和歌山製油所(和歌山県有田市)。稼働停止決定の一因としてささやかれるのが、政府による「ガソリン補助金」だ。他の石油元売りの拠点縮小を促す引き金となるのか。
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イーロン・マスク氏の「トンネル」構想 CESで見た自動運転との相性
米ラスベガスで開かれたテクノロジー見本市「CES 2022」では、米電気自動車(EV)大手テスラ・モーターズのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)が設立したスタートアップ、ボーリング・カンパニーの地下トンネルにも注目…
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勃興する「ペットテック」 愛犬や愛猫にウエアラブル端末
米ラスベガスで開催されたテクノロジー見本市「CES 2022」。例年は数多くのスタートアップが集まり、ユニークな商品や最先端技術と出合える醍醐味がある。掘り出し物を求めて会場を巡ってみたところ、あるトレンドに気付いた。デ…
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まさに「走るスマホ」 ソニーのEVをラスベガスで体験
電気自動車(EV)参入を本格検討すると表明したソニーグループ。その試作EVの第2弾が「ビジョン-S02」だ。同社が培ってきたパソコン、テレビ、センサーなどの技術がふんだんに盛り込まれた車に乗り込んでみると、それは指先で様…
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ソニー吉田社長の覚悟 EV量産でアップル・テスラに挑戦状?
「電気自動車(EV)の市場投入に向けて、新会社を設立する」。米ラスベガスでメディアに公開中のテクノロジー見本市「CES」で、ソニーグループの吉田憲一郎社長がこう切り出すと、会場にざわめきが広がった。2020年に試作車を公…
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グーグルもアマゾンもインテルもいないCES スタートアップに逆風
3日(日本時間4日)、米ラスベガスでメディア向けに公開された世界最大のテクノロジー見本市「CES」。2022年はオンラインとリアルのハイブリッド型での開催となったが、米ゼネラル・モーターズ(GM)が基調講演をオンラインに…
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航続距離1000キロ メルセデスが次世代EVに詰め込んだ戦略技術
米でメディアに公開されたテクノロジー見本市「CES」で、独メルセデス・ベンツは電気自動車(EV)のコンセプト車を初公開。満充電時の航続距離は1000キロメートルに達するという。デジタル技術を駆使し、18カ月で白紙から仕上…
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三菱ケミカル社長、CO2を化学品の原料に 脱炭素へ水素の活用カギ
もはや逆らえない「脱炭素」の流れ。事業構造の転換など影響が避けられない化学業界、ひいては日本はどのような戦略を立てる必要があるのか。三菱ケミカルの和賀昌之社長が切り札と指摘するのは水素だ。
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三菱ケミカルHD社長、歴史からの「方向転換」 石化・炭素を分離
石油化学・炭素事業の切り離しなどを決め、総合化学メーカーからの脱却を図る三菱ケミカルホールディングス(HD)。ジョンマーク・ギルソン社長はこれを「歴史からの方向転換」と呼び、着実な遂行に自信を示す。
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さくら水産、脱ワンコインで大繁盛 知恵と技術でデフレを破る
ちょっとばかり高くても、顧客に飛びついてもらえるような製品やサービスを生み出す──。デフレ経済の閉塞感を打ち破ろうと、こんな課題に挑んだ企業が成果を出し始めた。金融緩和だけでは物価も賃金も上がらない。逆境からはい上がる鍵…
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「ガリガリ君」安さ追求への執念 10円の値上げ、議論は2年越し
長引くデフレで値上げへの抵抗感の強い日本。アイス専業メーカーの赤城乳業(埼玉県深谷市)は主力商品「ガリガリ君」を値上げした際のおわび広告で話題をさらった。発売以来、子供が気軽に買える価格を維持するため全力を尽くす。低価格…
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日本に根付く「円安富国論」の幻想 アベノミクス停滞の深層
日本経済にとって為替の円高は悪、円安は善としてきた「円安富国論」が揺らいでいる。アベノミクスで円安に振れても国の成長は停滞し、日本人は相対的に貧しくなった。輸出立国・日本の繁栄を支えた勝利のシナリオが機能しなくなったのは…
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魅力ない賃金、離れる人材 ベトナム人技術者の視界から消えた日本
経済が停滞し、賃金が伸びない日本。「安定」という居心地の良さを見いだす人々がいる一方で、経済的な成功を求めて、日本を離れていく人もいる。ある優秀なベトナム人エンジニアが放った言葉は衝撃的だ。
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iPhoneが高根の花に 物価上がらぬ日本、モノもヒトも「買い負け」
世界の物価上昇の潮流から置き去りにされ、購買力を失ってしまった日本。慣れ親しんだ商品に手が届かなくなる一方で、海外資本はお買い得な日本を買いあさる。日本人が買い負ける現実がそこにはある。
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LIXIL社長が憂う"貧しいニッポン" 雑巾絞りの成功体験と決別を
世界経済の正常化でモノの需要が一気に膨らみ、原材料価格や物流費を押し上げている。乾いた雑巾を絞るようにただコストを削るだけでは企業も働き手もジリ貧になってしまう。コストを下げて儲(もう)けるという発想と決別を――。「貧し…
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三菱ケミカルHDが見据える「石化との決別」の先
「将来を描くのが難しい」。石化・炭素事業の分離を打ち出した三菱ケミカルHD。今年4月に就いたばかりのギルソン社長の大号令で、国内化学の「脱石化再編」はどこまで進むのか。