三菱ケミカルホールディングス(HD)が「石油化学」の分離・再編を打ち出した。脱炭素時代の到来でこれまで以上に利益を出しにくくなり「将来を描くのが難しい」(ジョンマーク・ギルソン社長)ためだ。同社に限らず、他の国内化学大手にとっても長年の課題とされてきた「脱石化」。今度こそ業界として汎用品から高機能品への事業転換を本格的に進め、安定的な成長につなげていけるのか。

 「ステークホルダーの皆様に大きな価値をもたらすものと確信している」。12月1日に東京都内で開いた経営戦略説明会の冒頭、ギルソン氏はこう力を込めた。

 時価総額の向上を託されて2021年4月に三菱ケミカルHD社長に就任して以降、ギルソン氏は事業ポートフォリオ改革を急ピッチで進めてきた。同説明会はその成果を踏まえた新たな経営方針のお披露目の場となった。

 ポートフォリオ改革で重視した視点は3つある。①事業の強みがあるか、②市場に成長性があるか、③低炭素社会にフィットしているか、だ。この3点を31ある事業分野全てに当てはめて考えた上で事業を継続するのか、状況改善のための策を打つのか、あるいは切り離すのかを判断してきた。その結果、新方針で大きな目玉となったのがエチレンやプロピレンといった基礎原料を扱う石化事業と、炭素を中心とする炭素事業の分離・再編だ

売り上げは大きいが利益率は低く

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