海外戦略の成功で急成長を遂げ、売上高2兆円を確実にしたクボタだが、その陰で国内の農機事業は頭打ちの状態が続く。スマート農業で狙うのは成熟した国内市場における再成長だ。農業に関するデータを幅広く集めるプラットフォームに、農機をつないで自動運転させる農業版CASEともいえる取り組みで農家を囲い込み、シェア拡大を目指す。

 明治時代中期の1890年に鋳物メーカーとして大阪市で産声を上げたクボタ。創業から間もなく進出した水道鉄管で大手企業へと育つきっかけをつかんだ。第2次世界大戦後に耕運機を手始めに農業機械に参入。以来、農機と建機を中心とする機械事業と、水道事業を両輪に成長してきた。(連載の前回はこちら『収穫と同時にコメの味が分かる、クボタが描くスマート農業』)

 

 しかし、2000年代に入ったころから事業環境の変化の波にさらされる。国内では上下水道のインフラが行き渡り、人口減少も顕著になったことで、水道事業が頭打ちに。03年には創業以来初の最終赤字を計上した。

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