造船業界が苦境にあえいでいる。サノヤスホールディングス(HD)は11月9日、祖業の造船事業から撤退すると発表した。子会社のサノヤス造船(大阪市)の全株式を同業の新来島どっく(東京・千代田)に売却する。中国や韓国との受注競争の激化に、新型コロナウイルスの感染拡大が重なって受注が急減した。今治造船(愛媛県今治市)とジャパンマリンユナイテッド(JMU、横浜市)が資本業務提携について協議するなど、各社は生き残りに向けて動き始めている。再編ドミノは日本の造船業浮上の妙手となるか。

「赤字でも造船事業をやり続けようと思ってきたが、新型コロナの影響で新造船のマーケットがまったく動かなくなった。当社だけのスケールでは限界を感じた」。サノヤスHDの上田孝社長は苦渋の決断を下した理由を説明する。
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