産業用ロボット大手の安川電機が農業分野への進出を本格化させている。目下取り組むのはキュウリ生産者向けロボットの開発だ。熟練の生産者の長年の勘に根ざした作業の自動化は容易ではない挑戦だが、主戦場の自動車工場や家電工場とは畑違いのキュウリとの格闘は、ロボットの未来を切り開く戦いでもある。

 キュウリの大規模栽培施設「ゆめファーム全農SAGA」(佐賀市)。日の光が降り注ぐハウスの中でキュウリがすくすくと育っている。そこに登場したのは青いアームを備えた安川電機のロボット。アームの先で葉をつかみ取ると、備え付けの箱の中に入れる。通気性や日照を良くするために古い葉を取り除く「葉かき」という作業だ。

 キュウリ生産者向けロボットの開発は全国農業協同組合連合会(JA全農)と共同で進めている。安川電機とJA全農は2018年に業務提携して農業や畜産の自動化に取り組んでおり、これまでには採卵鶏農場向けのサルモネラ菌検査用ロボットの稼働にもこぎ着けている。それにしても、なぜキュウリなのか。

アームを伸ばしてキュウリの葉かきをする安川電機の農業用ロボット
アームを伸ばしてキュウリの葉かきをする安川電機の農業用ロボット

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