日本製鉄が、電動車のモーターに使う電磁鋼板を巡り、トヨタ自動車、中国鉄鋼大手の宝山鋼鉄が自社の特許を侵害しているとして訴えた。日鉄はトヨタが1997年にハイブリッド車(HV)「プリウス」を発売して以来、電磁鋼板を納め続けてきた盟友だが、裁判所の判断次第ではトヨタの電動車事業に影響が出る可能性もある。日本を代表する大手メーカー同士の特許紛争の背景に何があるのか。

 調達の手続きは適正だった――。トヨタは当惑している。14日のオンライン会見で担当者は「今回の提訴は材料メーカー同士で協議すべき事案。弊社が訴えられたことは大変遺憾」と述べた。トヨタは材料メーカーとの取引に当たっては、特許抵触がないことを材料メーカーに事前確認している。宝山製の電磁鋼板についても、「他社の特許侵害がないことを製造元に確認の上、契約している」とする。

 前回記事「『教え子』中国・宝山鋼鉄が特許侵害? 日本製鉄提訴が示す聖域」では、日鉄と宝山の友好関係の変化を振り返った。日鉄とその大口顧客であるトヨタの間にも近年、すきま風が吹きつつあった。

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