DMG森精機の森雅彦社長は、前身である旧・森精機製作所の2代目社長だった父から37歳でトップを引き継ぎ、当時の東証1部上場企業で史上最年少といわれた。ドイツの名門との経営統合を経て、工作機械の世界最大手の座に上り詰めた。「ものづくり」という言葉が嫌い。その真意とは。

■連載のラインアップ
(1)DMG森精機の反「ものづくり」主義、日独融合で新境地
(2)工作機械をiPhoneのように DMG森精機、デジタル革新で商機生む
(3)世界の人材争奪戦に勝つ DMG森精機、国内初任給を最大3割上げ
(4)DMG森精機社長、「ものづくり」という言葉が嫌い 垂直統合こそ力(今回)

森雅彦(もり・まさひこ)氏
森雅彦(もり・まさひこ)氏
DMG森精機社長。1961年生まれ、85年京都大学工学部機械系学科卒業、伊藤忠商事に入社し繊維機械を担当、93年森精機製作所(現DMG森精機)入社、94年取締役、99年から現職、2003年東京大学学位(工学博士)取得(写真:菅野勝男)

「ものづくり」という言葉がお好きではないそうですね。

森雅彦DMG森精機社長(以下、森氏):はい、大嫌いですね。言葉遊びですよね。ものづくりとか、ことづくりというのは。

 ものづくりという言葉があるから、ことづくりとか言いだしたんですよ。うちでいうと、ものづくりというのは精密機械製造業で、ことづくりというのは販売、サービス、アプリケーション業務なんですよね。

 私がずっとやってきたのは、メーカーとしてのDMG森精機と、それからエンジニアリング商社、サービスカンパニーとしてのDMG森精機を融合させて、世界中のお客さんやサプライヤーと一緒に、20年スパンで長く栄えていくということ。言葉で遊んでいる場合ではないんです。

ものとことを切り離してはいけないということですね。

森氏:ものづくりという言葉には工場から出荷したら「さようなら」といったニュアンスもあります。逃げ場を与えますよね。こんなにいいものを作っているのに何で評価されないんだとかいったような。そういうニュアンスがぷんぷんするんですよ。

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2/22ウェビナー開催、ウクライナ侵攻から1年、日本経済「窮乏化」を阻止せよ

 2022年2月24日――。ロシアがウクライナに侵攻したこの日、私たちは「歴史の歯車」が逆回転する光景を目にしました。それから約1年、国際政治と世界経済の秩序が音を立てて崩壊しつつあります。  日経ビジネスLIVEは2月22日(水)19時から、「ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済『窮乏化』を阻止せよ」と題してウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは、みずほ証券エクイティ調査部の小林俊介チーフエコノミストです。世界秩序の転換が日本経済、そして企業経営にどんな影響を及ぼすのか。経済分析のプロが展望を語ります。視聴者の皆様からの質問もお受けし、議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。 

■開催日:2023年2月22日(水)19:00~20:00(予定)
■テーマ:ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済「窮乏化」を阻止せよ
■講師:小林俊介氏(みずほ証券エクイティ調査部チーフエコノミスト)
■モデレーター:森 永輔(日経ビジネスシニアエディター)
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■主催:日経ビジネス
■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。視聴希望でまだ有料会員でない方は、会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、初月無料)

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