創業141年を迎えたセイコーホールディングス(HD)が脱「時計頼み」を急いでいる。目指すのは、顧客や社会の課題を解決するソリューションカンパニーだという。DX(デジタルトランスフォーメーション)を推し進め、第2の創業に挑む老舗の今に2回連載で迫る。1回目はグループの針路に影響を与えたIT(情報技術)子会社の覚醒を振り返る。

セイコーと言えば「時計の会社」。そんなイメージを覆して再成長なるか(高級腕時計ブランド「グランドセイコー」)
セイコーと言えば「時計の会社」。そんなイメージを覆して再成長なるか(高級腕時計ブランド「グランドセイコー」)

 「山のような書類を処理する手間が減り、業務の効率化が進んだ」「顧客の個人情報を安全に管理できて助かっている」──。

 電子データがある時刻に存在していたことや、それ以降改ざんされていないことを証明する「タイムスタンプ」。情報の電子化に欠かせないこの技術で、セイコーが国内シェア66%(2020年)とトップを独走している事実はあまり知られていない。

 日本データ通信協会(東京・豊島)によると、20年の認定タイムスタンプ発行件数は3億6100万件と、17年比で倍増した。その後も企業のDXに伴い、引き合いは強まっているとみられる。首位セイコーのシステムでは記録ミスなど時刻に関するトラブルは起きていないといい、顧客からの信頼は厚い。

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