三菱重工業は6月14日、水素技術に関するバーチャル工場見学会を報道陣やアナリスト向けに開いた。三菱重工はこれまでの化石資源を前提とした事業構造の大幅な見直しを迫られている。石炭火力発電設備など既存事業の落ち込みをカバーするために2030年度までに売上高で1兆円規模の新事業創出を目指しており、このうち脱炭素関連が約3割の3000億円を占める。なかでもカーボンフリー燃料の水素を使った発電設備が脱炭素ビジネスのけん引役となる。

三菱重工業は水素発電用ガスタービンの商用化を目指す。写真は高効率のJAC形ガスタービン(写真:三菱パワー)

 オンライン見学会の舞台となったのは、三菱重工のエネルギー部門の中核子会社、三菱パワーの高砂工場(兵庫県高砂市)。水素発電に用いるガスタービンの開発から設計、製造、実証までを一貫して手掛け、水素だけを燃料とする「水素100%専焼ガスタービン」の開発に注力している。工場内に備える様々な設備を披露した後の質疑応答では、説明者が「燃焼温度や発電効率の高さなど技術的には世界トップ。発電単価でも優位に立てるだろう」と自信を見せた。

「水素だけ燃焼」のガスタービンは2030年商用化へ

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