ENEOSホールディングス(HD)が和歌山製油所(和歌山県有田市)を閉鎖する方針を決めた。ガソリン需要の低迷や施設の老朽化が主因だが、政府によるガソリン補助金の発動も一因になったとの見方がある。公金の投入と引き換えに拠点の閉鎖や統合を加速する――。こうした流れは他の石油元売りにも波及するのか。

 ENEOSHDは1月25日、全国に10ある製油所の1つ、和歌山製油所の精製・製造、物流機能を2023年10月をメドに止めると発表した。同製油所は旧東燃ゼネラル石油(現ENEOSHD)系の拠点として1941年に操業を開始。ガソリンなどの燃料や潤滑油、石油化学品などを生産してきた。

 「他の製油所と比べて競争力が低い」。25日の記者会見でENEOSHDの大田勝幸社長は和歌山製油所についてこう指摘した。1日当たりの原油処理能力は12万7500バレルで、ENEOSHDの国内製油所全体の6.8%を占める。ここ数年は赤字が続いており、海外市況の改善を織り込んでも収益性の回復は見込めないと判断したという。

ENEOSHDは今後も生産能力の見直しを検討するという(23年10月で稼働を止める和歌山製油所)(写真:共同通信)
ENEOSHDは今後も生産能力の見直しを検討するという(23年10月で稼働を止める和歌山製油所)(写真:共同通信)

 中長期的なガソリン需要の減少を踏まえ、ENEOSHDは2020年に大阪製油所(大阪府高石市)を停止させ、21年には根岸製油所(横浜市)の一部生産停止を決めた。脱炭素の機運が一段と高まる中、リストラが和歌山にも波及した格好だ。

 地元経済への影響は大きい。

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