ホームセンター業界が活況だ。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で、日用品や食品などへの需要が急増し、マイナスが続いていた既存店売上高の前年同月比増減率が3月以降、2ケタ増に転換する企業が続出。巣ごもり需要で、園芸IY用品などホームセンター独自商材の売り上げも伸びている。6月9日には、新潟県を地盤とするアークランドサカモトがLIXILビバの買収を決めるなど業界再編の機運まである。

 19日には都道府県境を越える移動の制限が解除される見通し。ただ、在宅勤務の継続やウイルスへの警戒感で、コロナ前より自宅で過ごす時間が長くなる人は多いとみられ、消費者にとってのホームセンターの価値も、コロナ前とは変わりそうだ。2019年度に売上高で業界首位となったカインズの高家正行社長に、ウィズコロナ、アフターコロナ時代の消費動向と対応を聞いた。

高家 正行(たかや・まさゆき)氏
1963年生まれ。85年に慶応義塾大学経済学部卒業、三井銀行(現三井住友銀行)入行。99年にA.T.カーニー入社。2004年にミスミ(現ミスミグループ本社)入社、08年に同社社長。16年カインズ取締役、17年副社長。19年3月より同社社長。東京都出身。

新型コロナの発生から自粛生活に入った3カ月間で、客の流れ、売り上げにどんな変化があったのでしょうか。

高家正行カインズ社長:4月の緊急事態宣言で、営業を休止する業態があったことで、店を開けていた我々のようなホームセンターにお客さんが集まりました。休業しろとも、営業しろとも、特に要請のないホームセンターは、継続すべきか否かという議論も社内でありました。有事では必要なライフラインだと判断したのですが、水、飲料、食料など、ライフラインを支えるものがどんどん売れていったので、その認識に間違いはなかったかなと思います。

来店客、売り上げの2ケタ増は続いている

ショッピングモールなどの休業で、人が流れてきていたということですね。緊急事態宣言が解除されたあとの需要はいかがですか。

高家氏:まだ大きな変化はありません。ライフラインを支える役割がなくなったわけではなく、引き続き、来店客数や売り上げは前年同月比で2ケタの伸びが続いています。

 水など生活に必要なものが引き続き売れています。緊急事態宣言下で、うちで買い求められた消費者は、徐々にもともと買っていたところに戻るんだと思いますが、その戻りがまだ起きてないようです。今後もカインズで買っていただけるようにしなければと思っています。

コロナ禍で売れていたものは何でしょうか。

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