新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界の企業が揺さぶられている。経営の前提が大きく変わる中で、日本企業は生き残りに向けてどういった戦略を打ち出すべきなのか。経営共創基盤の冨山和彦CEO(最高経営責任者)に聞いた。
冨山 和彦(とやま・かずひこ)
1985年東京大学法学部卒業。ボストン・コンサルティング・グループなどを経て、2003年に産業再生機構のCOO(最高執行責任者)に就任。カネボウなどの再生案件に関わる。07年経営共創基盤を設立。パナソニック社外取締役、東京電力ホールディングス社外取締役などを務める(写真:北山宏一、以下同じ)

新型コロナの感染は世界で今も広がっています。経済的なインパクトをどう見ていますか。

冨山和彦氏(以下、冨山氏):グローバルからローカルまで、あらゆる産業にインパクトを与えている。グローバルでは、金融を筆頭に自動車や航空といった業界に影響が出ている。

 ローカルでは、全世界で外出規制がかけられた結果、(小売りや外食といった)日常生活に直結するビジネスが一気にやられた。こういった領域は2008年のリーマン・ショックでは影響をほぼ受けなかった。非正規社員の多くがローカルでのビジネスに従事しているといった面でも、社会が負う傷は大きい。

 グローバルとローカルでダブルパンチに見舞われているのが、コロナ・ショックの特徴だ。売り上げがなくなったことで、短期的にはつなぎ融資など借金が増えるという悪循環に陥る可能性もある。

ローカル、グローバル経済の先行きはどうなるのでしょう。

冨山氏:ローカルなビジネスの先行きは、コロナの収束次第と言わざるを得ない。感染の第1波のピークは過ぎつつあるが、ワクチンの普及には2年はかかるという指摘もある。どう折り合いをつけて共存していくかが重要になる。

 グローバルな経済は回復までに年単位の時間を要するだろう。耐久消費財は買い替え需要が減る。今の製品は簡単には壊れないし、自動車や家電、住宅の販売はスローダウンするとみている。

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