新型コロナウイルスの感染拡大によって、小売店は休業や時短営業を余儀なくされている 。一方で外出を自粛する消費者は、今まで以上にEC(電子商取引)を活用している。コロナ禍を経て変化する消費者の行動に、店舗はどう対応すべきか。アクセンチュアで流通や小売業界のコンサルティングに関わる江川恭太氏に、新型コロナを経て、小売業界がどのように変化していくのかについて聞いた。

現在の消費の状況をどうみていますか。

江川 恭太・アクセンチュア流通・小売プラクティス日本統括マネジング・ディレクター(以下、江川氏):巣ごもりにより、購入チャネルのシフトが起きています。外出自粛の影響で、初めてインターネットでの購入に挑戦した人も一定数いるでしょう。各社が発表しているように、オンラインでの販売比率が大きく伸びています。新型コロナが終息した後も、これまで実店舗で買っていた人がオンラインに移行する動きも出てくると思います。

 2002~03年に中国で重症急性呼吸器症候群(SARS) が流行したときには、(中国国内の)オンライン販売の比率が2ケタ伸びました。ただ、当時はアリババ集団が淘宝網(タオバオ)を開始するなど、供給側の環境も大きく変化していました。現在の日本では、そのときの中国ほどダイナミックなチャネルシフトは起こらないとみています。供給側のオンライン環境がそこまで整っていないからです。

アクセンチュアビジネスコンサルティング本部ストラテジーグループ流通・小売プラクティス日本統括マネジング・ディレクターの江川恭太氏
アクセンチュアビジネスコンサルティング本部ストラテジーグループ流通・小売プラクティス日本統括マネジング・ディレクターの江川恭太氏

オンラインでの消費に慣れたことによって、新型コロナが終息した後も、顧客が実店舗に戻らないこともあり得るのでしょうか。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1774文字 / 全文2429文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「論点コロナ・エフェクト」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。