全1631文字

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、フリーランス(個人事業主)が窮地に立っている。「ステイホーム」と経済停滞により、企業の委託業務や個人の習い事需要が激減しているためだ。高齢化社会が進み、終身雇用が限界を迎える日本社会では、「自律した働き方」は欠かすことのできない選択肢。今後の就業環境のあり方などについて、プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の平田麻莉代表理事に話を聞いた。

平田麻莉[ひらた・まり]氏
プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会代表理事。PR会社で国内外50社以上の広報を手掛けた後、2011年に慶応大学大学院経営管理研究科を修了。フリーランスのPRプランナーを務め、17年にプロフェッショナル&パラレル・キャリアフリーランス協会を設立。フリーランスに保険を紹介するほか、キャリア支援も実施。同協会の会員数は3万人を超える。

新型コロナウイルスの感染拡大がフリーランスの雇用を直撃しています。

平田麻莉・プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会代表理事(以下、平田氏):大きな影響が出始めたのは2月後半からです。2月26日のイベント自粛要請、27日の全国一斉休校、3月1日のフィットネスクラブなどの運営自粛要請により、イベント運営者、演者、講師らの仕事が軒並みキャンセルになりました。習い事の先生など、子供が相手の仕事も減っています。減収どころか、収入ゼロという声も出ています。

 デザイナーやエンジニアなどで仕事が増えた人もいますが、全体として企業からの発注は減っています。打ち合わせができず話が進まないケースも頻発しています。ダンサーやアーティスト、演奏家など芸術系も厳しい状況です。企業に所属せず、個人事業主として働くフリーランスには元来、リスクはつきものです。ただ、政府の要請により経済が止まった今回は、リスクヘッジできる範囲を超えています。

緊急経済対策の「持続化給付金」はフリーランスも対象となりました。

平田氏:最大100万円というのはフリーランスに現金を給付する数少ない国の中でもトップクラスです。我々も訴えたのですが、確定申告と帳簿ベースで減収を証明すればよくなったことで、救われる人は多いと思います。資金繰り支援では、個人事業主の場合、日本政策金融公庫で最大3000万円、商工中金では最大1億円が無利子無担保で借りられます。