新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、茨城県は独自の緊急事態宣言を出している。なぜ、国ではなく独自に宣言を出したのか。独自の緊急事態宣言の解除や、時短営業に伴う協力金への考え方について聞いた。

1月18日に県独自の緊急事態宣言を出してから2週間が経過しました。どのような評価をしていますか。

大井川和彦・茨城県知事(以下、大井川氏):県内の新規陽性者数は、宣言発令後の1月15〜21日の週平均92人ほどから、22~28日には70人ほどまで下がりました。しかし、まだまだ下がりきってはいません。

 病床稼働率は15日時点で62.9%まで高まっていましたが、28日に47.9%まで下がりました。ただこの低下には、医療機関の協力で病床数を増やしてきた効果も含まれます。緊急事態宣言発令前の410床を、560床ほどにまで増やしているのです。

 そういった意味では独自の緊急事態宣言の効果は確かにありますが、まだまだ十分だとは思っていません。

大井川和彦(おおいがわ・かずひこ)
1964年、茨城県土浦市生まれ。88年東京大学法学部卒、同年通商産業省(現経済産業省)入省。退官後の2003年にマイクロソフトアジア入社。マイクロソフト執行役常務やドワンゴ取締役を経て、17年茨城県知事に当選。(写真:共同通信)

当初解除目標に掲げていた2月7日までまもなくとなります。どの程度まで効果が出れば解除できると考えていますか。

大井川氏:これからはっきりした基準を示すつもりですが、最も大事なのは新規陽性者数が確実に減り続けている状態であることです。

 そして病床稼働率は、緊急事態宣言を発令する前の410床まで病床数を減らして、かつ稼働率が4割程度というところが目安になると考えています。

 病床数を増やすということは、それだけで地域医療への負荷が高まるということです。410床で稼働率が4割程度まで下がれば、ある程度医療機関への負荷が抑えられるのではないかと予想しています。

今回知事は独自の緊急事態宣言を出しました。近隣県には国が緊急事態宣言を出しているのに、なぜ県独自としたのでしょうか。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2056文字 / 全文2817文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、9年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「論点コロナ・エフェクト」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。