2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)開催に合わせて実用化が期待される「空飛ぶクルマ」。政府は万博を次世代の移動技術のショーケースとすべくルールづくりを進め、国内企業もビジネスチャンスを模索する。一方で本格運用に向けて見過ごされてきた課題もある。都市に離着陸拠点をどう整備するかだ。

 パーク24は5月27日、25年の万博に向けて関西圏で空飛ぶクルマの離着陸拠点の整備を模索すべく、国内外の企業と連携すると発表した。

 連携するのは欧州で離着陸拠点の整備実績を持つ英スカイポーツのほか、航空関連商材に強く、スカイポーツに出資もしている兼松、移動をサービス化する「MaaS(マース)」の普及を収益機会と捉えるあいおいニッセイ同和損害保険の3社だ。

米ジョビー・アビエーションが開発した「空飛ぶクルマ」(写真提供:Joby Aviation/The Mega Agency/アフロ)
米ジョビー・アビエーションが開発した「空飛ぶクルマ」(写真提供:Joby Aviation/The Mega Agency/アフロ)

 政府などは25年、万博の舞台となる大阪・夢洲(ゆめしま)と伊丹空港を含む関西3空港や大阪市内などを空飛ぶクルマで結び、来場者らを輸送したい考えだ。パーク24はこれに合わせ、機体の離着陸拠点を設けられないか、3社と組んで共同調査する。

 空飛ぶクルマでは電動垂直離着陸機(eVTOL、イーブイトール)が主流になるとみられている。滑走路を使わず垂直に離着陸し、ヘリコプターやドローンなどの特徴を併せ持つ。電動であるため、ヘリコプターに比べ運用コストが抑えられ、新たな公共交通機関の一つとなると期待されている。

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