新型コロナウイルス禍に伴う外出自粛やテレワークの浸透で、タクシー業界が苦境にあえいでいる。高級店の食事を配達したり、車窓に広告を出したりと、新たな試みが始まった。アプリで乗客を囲い込むコロナ禍前の競争から一転、「人が乗らずとも稼げる」事業を模索している。

「GO Dine」は高級店の食事をタクシーで宅配する新サービス。配送品質の高さも売りだ
「GO Dine」は高級店の食事をタクシーで宅配する新サービス。配送品質の高さも売りだ

 「苦しい者同士、協力して活路を見いだせればいい」。

 タクシー配車アプリ「GO」を提供するモビリティテクノロジーズ(MoT、東京・港)の中島宏社長は、飲食店との協業に期待する。東京都の千代田区など11区で5月19日、日本初のタクシーデリバリー専用アプリ「GO Dine」の提供を始めた。同社は日本交通ホールディングスとディー・エヌ・エーが共に筆頭株主となっている。

 デリバリーサービスで一般的なウーバーイーツや出前館と違うのは、客単価が数万円にもなる高級店に対象を絞ったことだ。加賀料理の「浅田」や「うなぎ秋本」、フレンチ「レストラン・ランス・ヤナギダテ」などまず57店が登録しており、日本交通の約1000台が届ける。

東京・表参道のフレンチ「レストラン・ランス・ヤナギダテ」など57の高級店の食事がタクシーで届けられる
東京・表参道のフレンチ「レストラン・ランス・ヤナギダテ」など57の高級店の食事がタクシーで届けられる

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