ウクライナ情勢が混迷を深める中、国際物流網が大きく乱れている。アジアと欧州を結ぶ航空の運航便数が大きく減り、需給が逼迫。新型コロナウイルス禍を発端とした物流網の混乱に拍車がかかっている。アジアを中心に世界に供給網を広げる製造業やそれを支える物流事業者は苦悩が絶えない。製造業による生産体制の見直しにつながる可能性もある。

 日本を含む東アジアは国際物流の要所だ。国際貨物取扱量の上位には東アジアの空港が並ぶ。ルート別の輸送規模を見ると、極東地域と欧米の間を行き交う貨物が圧倒的に多い。「世界の工場」アジアと欧米の市場を結ぶハブとして、東アジアの空港は機能している。

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 物流網はこの2年、コロナ禍を発端に混乱を続けた。主要な輸送手段である海運は欧米での巣ごもり需要の高まりや港湾などでの人手不足、それに伴う船舶の滞留やコンテナ不足などによって需給がタイトになっている。

 サプライチェーン維持のため、コスト増を覚悟の上で高速輸送を実現する航空に貨物が流れ、やはり需給がひっ迫。こうした一連の混乱にウクライナ危機が追い打ちをかける。「運賃の高騰もそうだが、何よりスペースの確保が難題だ」。日欧間の航空貨物輸送に携わる関係者は頭を抱える。

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この記事はシリーズ「高尾泰朗の「激変 運輸の未来図」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。