4月10~11日の2日間にわたって吉田記念テニス研修センター(千葉県柏市)で開催されたテニス大会「ジャパン・プレミアム・テニス・トーナメント(JPTT)盛田正明杯」。日本テニス協会名誉顧問の盛田正明氏の名前を冠したこの大会には、男子選手のトッププロのほか、全日本学生選手権(インカレ)で優勝した早稲田大学など10チームが参加した。日本のテニス界をけん引してきた鈴木貴男選手が現役としてプレーする最後の大会ということもあり、テニスファンを中心に話題を呼んでいた。

トッププロやアマチュア選手が参加したJPTTは、鈴木貴男選手の現役最後の試合となった(写真=長浜功明)

 初開催のこの大会。運営関係者を除けば無観客での開催となった。観客の拍手や歓声の代わりに選手に向けられたのはスマートフォンやタブレット。動画配信サイト「ユーチューブ」で試合を生中継し、現役プロが試合を解説した。コーチからアドバイスをもらう選手の様子など、普段は見られない横顔なども撮影した。大会プロデューサーの岩崎如成氏は「(新型コロナウイルスの)感染予防を考えて開催期間を短くした。とにかく安全対策をしながら大会ができる環境を作りたかった」と話す。

試合中にコーチからアドバイスを受ける様子も撮影するなど、動画配信に力を入れた

 歴史も伝統も運営ノウハウもない。金もない。手弁当でのスタートだった。それでも開催に至った背景には選手たちの苦境がある。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、スポーツ界では以前のように大会や試合を開催できなくなった。それはテニス界も例外ではない。国際大会が相次ぎ中止になったほか、2020年末から21年2月にかけて開催予定だった企業対抗で最高峰の大会「日本リーグ」も中止となった。

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