新型コロナウイルス拡大による「雇用クライシス」は、中小の製造業にも様々な形で影響を及ぼしている。今後の先行きを懸念して「作れるうちに作っておこう」と考えた取引先からの注文が増えた町工場もあれば、展示会の中止で受注が減り急きょマスクの製造に参入したアパレル企業もある。折しも、今年4月からは残業規制が中小企業にも適用されている。働き方の変化も余儀なくされている中で襲ったコロナ・ショックに挑む中小製造業を追った。

第1回:新型コロナの“需要消滅”が招く雇用危機、「倒産する」悲鳴続々
第2回:新型コロナで工場休止 トヨタ、日産の城下町で見た雇用危機
第3回:トヨタの“師”が語る「新型コロナで景気が悪化しても雇用は守る」
第4回:日本電産永守会長が語る雇用と危機 コロナ・ショックにどう対応?
第5回:経済対策は迅速さ、規模に欠ける 追加対策が必要

深中メッキ工業の深田稔社長
深中メッキ工業の深田稔社長

 新型コロナウイルスの感染拡大は中小製造業の働き方や雇用にも影を落としている。経営者はそれぞれのやり方で前を向こうと懸命だ。

 社員10人の深中メッキ工業(東京・墨田)。小規模ながら高い技術を持つ町工場として知られ、安倍晋三首相が訪れたこともある。

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