Focus 20
佐藤嘉彦が読む鉄道の進路

108回
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JR東海、EX予約「実質値上げ」の裏にあるターゲットの変化
5月30日に発表された東海道・山陽・九州新幹線のネット予約&チケットレス乗車サービス「エクスプレス予約」の価格体系見直しが波紋を呼んでいる。繁忙期でも同一料金というシンプルな料金設定を捨てる背景には、ターゲットが従来の出…
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新幹線の車内が展示会場に JR東海が狙うコロナ後の新規需要
記者の元に届いた記者発表会の案内。指定された会場は何と東海道新幹線の車内だった。新型コロナウイルス禍を受けてJR東海が取り組み始めた「貸切車両パッケージ」の舞台裏に迫った。
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東急の若手が提案 訳あり物件のシェアリングで趣味の部屋を確保
東急の若手社員が提案した、趣味のための部屋をシェアリングするサービスが事業化された。地価や賃料の高い東急沿線や都心ならニーズがあると見る。最近の住宅価格や賃料の高騰も追い風になるかもしれない。
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単価アップで収益確保 特急も通勤列車も「プレミアム化」
東武鉄道が従来車両よりも定員を減らした新型特急「SPACIA X」をお披露目した。定員が減る分、特急料金を上げる。新幹線、さらには通勤列車にも、輸送力よりも単価アップを重視する「プレミアム化」の波が来ている。
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歌舞伎町に「東急の出島」、エンタメに振り切る皮算用
新宿の歌舞伎町の一角、西武新宿駅の真横に「東急歌舞伎町タワー」が開業した。前身の映画館とは打って変わって、ホテル、劇場、映画館など東急グループの総力を挙げた一大エンターテインメント施設となる。1階のバス発着所には東急バス…
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JR東海の丹羽俊介新社長 問われる社風の変革とリニア問題の打開策
JR東海の新社長に丹羽俊介氏が就任した。入社年次は分割民営化後の1989年。旧国鉄ではなくJRに新卒で入社した世代が、ついに経営トップとなる。社員の意識改革の継続とリニアの早期開業の実現が2大テーマだ。
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JR九州の青柳会長が語る、赤字会社が株式上場できたワケ
新型コロナウイルス禍で利用客が急減した鉄道業界。リモートワークの浸透で通勤や出張が減少し、コロナ禍前の水準には戻らないとみられている。しかしこれは、コロナ禍がなくとも、人口減少でいずれ起こったことだ。日経ビジネスは202…
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運転士不要の自動運転はいつ? JR九州の新方針は進化か退化か
JR東海や東京メトロが新たに自動運転の開発を発表する中、開発を始めてから7年目に入るJR九州は、運転士の乗務を前提にした自動列車運転“支援”装置の走行試験を新たに始めた。運転士ではない係員が乗ることを前提にしていた当初の…
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大阪に「未来の駅」が登場 トイレや道案内までDXで変身
3月18日、JR大阪駅に「うめきたエリア」と呼ばれる新たな地下ホームが開業した。JR西日本はこのエリアを「JR WEST LABO」と名付け、イノベーションの実験場と位置づける。さまざまな取り組みから、未来の駅の姿の一端…
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日経ビジネス×東洋経済 担当記者が語る「だから鉄道は面白い」
日経ビジネス電子版と東洋経済オンラインが奇跡のコラボ! 週刊東洋経済で2009年から毎年、鉄道特集に関わっている大坂直樹記者と、経済誌ならではの鉄道業界の見方について対談した。
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Suicaやっと岩手、秋田、青森へ、なぜ21年もかかったのか
2001年のサービス開始から21年。Suica(スイカ)エリアがようやく岩手・秋田・青森3県に広がる。その裏にあるのがクラウド処理という新たな技術。チケットレス化は新たな段階に入る。
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JR西日本、12年遅れのスマホ戦略 「モバイルICOCA」の真の狙い
JR西日本は3月22日にAndroidスマホのタッチで鉄道利用や買い物ができる「モバイルICOCA」を開始する。同種のサービスはJR東日本が2006年にガラケー向け、11年にはスマホ向けに展開済み。遅れること12年、周回…
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北陸新幹線福井開業まで1年、首都圏直結も関西・中部とは分断か
2024年春に北陸新幹線が金沢から敦賀(福井県敦賀市)まで延伸開業する。開業1年前となり、福井県では観光施設のオープンなどが目白押しだ。首都圏からの観光客増に期待が集まるが、一方で関西・中部からは在来線特急と北陸新幹線の…
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西武HD、後藤CEO体制は20年超か 問われる人材育成の本気度
西武ホールディングス(HD)は4月1日付けで後藤高志社長が会長兼CEOに昇格すると発表した。代表権は手放さず、鉄道業界では珍しい長期政権となる。危機と経営改革の連鎖、外部人材の起用はいつまで続くのか。
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3/9開催 JR九州の青柳会長が語る、鉄道沿線を「元気」にする秘訣
日経ビジネスLIVEは日経クロストレンドと共同で書籍『鉄道会社サバイバル』の発行に連動したウェビナーシリーズを開催します。3月9日(木)19時からJR九州会長の青柳俊彦氏が登壇し、「九州を元気に!~JR九州を株式上場に導…
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東海道新幹線に約120駅が直結 「相鉄・東急新横浜線」開業のインパクト
2023年3月18日、東急新横浜線・相鉄新横浜線(西谷~日吉間)が開業する。東急電鉄と相模鉄道の相互直通が始まるが、それ以上にインパクトがあるのは、都心や埼玉と東海道新幹線の新横浜駅が乗り換えなしで直結されることだ。
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楽観シナリオが招いた「約10時間缶詰め」 JR西、大雪対応で誤算
1月24日、近畿地方を襲った大雪によりJR京都線・琵琶湖線(東海道本線)で複数の列車が立ち往生。乗客約7000人が車内で缶詰めになり、中には降車が完了するまでに10時間近くかかる事態が発生した。JR西日本の長谷川一明社長…
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東急がVisaタッチ導入 柔軟な割引で移動需要を喚起
首都圏のJRや大手私鉄では、Suica(スイカ)やPASMO(パスモ)などの交通系ICカードの利用率が9割を超えている。そんな中、東急電鉄は2023年夏からVisaなどのクレジットカードでタッチするだけで電車に乗れる実証…
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京急メリハリ値上げの深謀遠慮、一部値下げの裏に「横浜の壁」
京浜急行電鉄が平均10.8%の運賃値上げを申請した。しかし41キロメートル以上の区間は値下げするという。「三浦半島の新たな需要創出」を理由に掲げるが、効果はそれだけにとどまらない。緻密な運賃戦略からは、長距離客を自社に囲…
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JR東日本伊勢副社長「同業他社に展開できる技術開発を進める」
国鉄が分割民営化されて35年。JR各社では今年、1985年卒の新社長が3人生まれるなど、国鉄時代をほぼ知らない“JR世代”が経営を担う時代に入った。5回目に登場したJR東日本の市川東太郎副社長は「ワンマン運転や自動運転で…
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従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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