小田急百貨店などを建て替え、地上48階、地下5階の高層ビル建設が決まった新宿駅西口(写真提供:小田急電鉄・東京地下鉄)
小田急百貨店などを建て替え、地上48階、地下5階の高層ビル建設が決まった新宿駅西口(写真提供:小田急電鉄・東京地下鉄)

 「駅前の一等地、それも日本最大のターミナル駅なのに、なぜ借り手が決まらないのだろうか」

 小田急電鉄新宿プロジェクト推進部の北島大課長は頭を抱えていた。借り手がつかないのは、新宿西口の再開発を見据えて2010年に約350億円で取得した新宿スバルビルの跡地につくったイベントスペースだ。

スバルビルの象徴でもある地下の「新宿の目」
スバルビルの象徴でもある地下の「新宿の目」

 19年5月に建物の解体が完了し、再開発が始まるまでの間はイベントスペース「SHINJUKU ODAKYU PARK」として暫定利用することを決めた。19年8~11月は当時日本で開催されていたラグビーワールドカップの公式旗艦店が出店したものの、その後がなかなか続かなかった。

 新宿は小田急だけでなくJR東日本、京王電鉄、西武鉄道、東京メトロ、都営地下鉄が乗り入れる日本最大のターミナル駅。小田急は西口や南口に百貨店、商業施設、ホテル、オフィスビルなど約10の物件を保有し、「小田急グループとして最大の事業エリア」(北島氏)。新宿西口の発展がグループ全体の業績に影響する最重要拠点だ。

 高値で取得した新宿スバルビルの跡地は、小田急百貨店と西口広場を挟んで向かい合う最高の立地。しかしなぜ借り手がつかないのか。調べてみると、新宿西口の意外な弱みが見えてきたという。

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