東洋経済オンラインと日経ビジネス電子版が奇跡のコラボ! 週刊東洋経済で2009年から毎年、鉄道特集に関わっている大坂直樹記者と、経済誌ならではの鉄道業界の見方について対談した。(東洋経済オンラインでは大坂氏の質問に日経ビジネス記者の佐藤が答えています。こちらもぜひお読みください)

私が書いた『鉄道会社サバイバル』を大坂さんにお送りしたところ、「東洋経済オンラインで紹介しましょうか?」というありがたいお話をいただきました。であれば、いっそのこと、世間からはライバルだと見られている2誌がコラボした企画をやったら面白いのではないかという話になり、今回、対談させていただくことになりました。
 「週刊東洋経済」では鉄道特集が毎年恒例になっていますし、「東洋経済オンライン」は鉄道の記事が充実していて「鉄道最前線」というページがあるくらいです。大坂さんがなぜあれだけの鉄道コンテンツをつくり上げることができたのか、そして、経済誌は鉄道をどう扱うべきなのか。そのあたりをぜひ伺いたいなと思っています。
 早速ですが、週刊東洋経済で最初に鉄道を特集されたのは、08年でしたっけ?

東洋経済 大坂直樹記者(以下、大坂氏):はい、そうです。それで、翌年から僕が担当するようになって。

あれ、最初は大坂さんは加わっていなかったんですか。

大坂氏:最初は僕は入っていないんですよ。

意外です。言われてみれば「世界の鉄道事情」がテーマの中心で、あまり「鉄」っぽさは感じない……かも。

大坂氏:僕は、隣の席の人たちが楽しそうに鉄道特集をやっているのを見ながら「いいなあ」と(笑)。でも、内容が海外に寄っていたので、国内にも話題がたくさんあるのにと思っていた。それで「もし来年も鉄道特集をやるなら、ぜひ僕にやらせてくれ」と手を挙げたんですね。僕は別にそんなに鉄道に詳しくはなかったんだけど、やってみたいなと。

2023年2月の山形新幹線新型車両「E8系」報道公開にそろって参加した日経ビジネス記者の佐藤(右)と東洋経済記者の大坂直樹氏(左)。同氏は1963年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て、東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆している。日本証券アナリスト協会検定会員で国際公認投資アナリストの資格を持つ。(写真=尾形文繁)
2023年2月の山形新幹線新型車両「E8系」報道公開にそろって参加した日経ビジネス記者の佐藤(右)と東洋経済記者の大坂直樹氏(左)。同氏は1963年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て、東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆している。日本証券アナリスト協会検定会員で国際公認投資アナリストの資格を持つ。(写真=尾形文繁)

えっ、大坂さん、ディープな鉄道ファンですよね?

大坂氏:いやいや、ライトな鉄道ファンですよ。普通の人よりは鉄道が好きかもしれないけど、そんなに沼にどっぷりはまっているわけではない。

本当ですか(笑)。でも大坂さんはJR全線完乗、つまりすべての路線に乗ってるんですよね。

大坂氏:もともとは「飛行機よりも鉄道が好きかな」みたいな感じで、出張や休暇の際にあちこち乗っていたんです。あるとき、乗ったことがある路線を塗りつぶしてみたら、ああ、結構行っているじゃん、と。そこから先は、機会があれば意識的に乗るようにしました。

そういうことなんですね。全線完乗はいつ達成されたんですか。

大坂氏:つい最近なんですよ。

そうなんですか。

大坂氏:以前取材でお世話になったメーカーの広報の方が鉄道ファンで、全線完乗したという話をお聞きしたら、乗ろうと思えばいつでも乗りに行けるJR五日市線(拝島~武蔵五日市間)を最後まで取っておいたというんですね。全線完乗よりも1つ残して「未完」のままにしておくのはロマンがあっていいと思い、僕も同じく首都圏にあるJR鶴見線(鶴見~扇町間。他に2本の支線がある)の一部区間をずっと残しておいたのですが、諸事情で最近鶴見線に乗らざるを得なくなり、やむなく完乗となりました(笑)。

次ページ ビジネスパーソンからの関心は高い