三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)の亀沢宏規社長が日経ビジネスのインタビューに応じた。2年に及んだ新型コロナウイルス禍を経て、日本経済を「回復軌道に戻る」と展望。新しい時代に求められる銀行像と経営路線について語った。

<span class="fontBold">亀沢宏規(かめざわ・ひろのり)氏</span> 三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)社長 1986年、東京大学大学院を修了し三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。投融資企画部長、経営企画部長、専務、副社長などを経て、2020年4月から現職。東大数学科出身でメガバンクグループ初の理系トップとなり、デジタル決済事業のGlobal Open Network取締役会長も務める。宮崎県出身。60歳。(写真:吉成大輔、以下同じ)
亀沢宏規(かめざわ・ひろのり)氏 三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)社長 1986年、東京大学大学院を修了し三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。投融資企画部長、経営企画部長、専務、副社長などを経て、2020年4月から現職。東大数学科出身でメガバンクグループ初の理系トップとなり、デジタル決済事業のGlobal Open Network取締役会長も務める。宮崎県出身。60歳。(写真:吉成大輔、以下同じ)

ワクチン接種の拡大や治療薬の開発で、新型コロナウイルスの新規感染者が減ってきました。「アフターコロナ」の入り口が見えてきた気配がありますが、金融業界の役割と責任をどう考えていますか。

三菱UFJフィナンシャル・グループの亀沢宏規社長(以下、亀沢氏):オミクロン株が猛威を振るうリスクはありますが、2022年の日本経済は安定的な回復軌道に乗るでしょう。米国に追随し、日本もGDPはコロナ禍前の水準に戻ると思います。銀行としては、経済が成長していく段階に入るための支援をさらに充実させるつもりです。

 デジタル化やESG(環境・社会・企業統治)、働き方の見直しなどが進んで顧客の行動がかなり多様化してきました。銀行はこうした変化に対応するために、組織や商品ごとに縦割り式で議論し、サービスを提供する従来のシステムを改める必要があります。22年はフィンテック企業を含めた多くのパートナーとともに、新しい時代に求められる金融の機能を磨き上げていきます。

三菱UFJは、金融システムを活用し、さまざまな企業と組んでデジタルサービスを提供する「金融・デジタルプラットフォーマー」への進化を目指しています。

亀沢氏:社内で既存領域のデジタルトランスフォーメーション(DX)は進んできましたが、プラットフォーマー化については司令塔を担う部署を設置してサービスインが始まったばかりで、まだまだこれからですね。

 22年はNTTドコモと提携し、ドコモのdポイントがたまるデジタル口座サービスを開始する予定です。またDXやESG、地域創生といった経営・社会課題に対する総合金融サービスを提供するプラットフォームは、他の金融機関への開放も想定しています。コロナ禍の2年間、いろいろ悩みながら施策に取り組んできましたが、その本気度が問われる22年になると覚悟しています。

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