2023年を前に、三菱UFJフィナンシャル・グループの亀沢宏規社長が日経ビジネスのインタビューに応じた。長引く低金利の環境でも業績を復調させつつある銀行を中心に、新たな銀行像を模索する姿勢を見せた。

2022年の経済をどう総括しますか。また23年の展望も併せてお聞かせください。
三菱UFJフィナンシャル・グループの亀沢宏規社長(以下、亀沢氏):変動が多かったという点で、極めて歴史的な1年だったと思います。新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻、エネルギーショック、サプライチェーンのインフレがあり、欧米では金利もこれだけ動いた。変化が多すぎてネーミングが難しいほどです。
23年のポイントは「世界がどれほど落ち着くか」です。ウクライナ情勢を含む地政学の部分は長引くと思いますが、新型コロナ対応は「ウィズコロナ」に入りつつあり、インフレも落ち着いてくるでしょう。米国がインフレをコントロールできてくると、金利も安定してきますから。
日本はコロナ禍からの持ち直しで消費が増えてくるし、インバウンドと設備投資も増えてきて、経済は緩やかに成長すると見ています。デジタル化やグリーントランスフォーメーション(GX)、働き方改革のようなコロナ禍前からの大きなトレンドは変わらず、我々だけでなく日本全体で取り組んでいく年になると考えています。
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