りそなホールディングスの南昌宏社長が日経ビジネスのインタビューに応じた。公的資金注入から2023年で20年。「もう一度勝負できる環境が整った」と意気込み、600万人のユーザーを抱えるアプリで新たな資産形成サービスを打ち出す考えを示した。

南昌宏(みなみ・まさひろ)氏
南昌宏(みなみ・まさひろ)氏
1989年関西学院大学商学部を卒業後、埼玉銀行(現りそなホールディングス)入行。グループ戦略部長、取締役兼執行役(オムニチャネル戦略部など担当)などを経て2020年4月から現職。57歳。和歌山県出身。(写真:吉成 大輔、以下同)

2022年も残すところ1カ月です。足元の経済情勢をどう見ていますか。

りそなホールディングスの南昌宏社長(以下、南氏):一言で言うと、非常に大きな転換期にきているという認識です。経済やマーケットのボラティリティー(変動性)がかなり大きくなっていますが、一喜一憂するのではなくしっかり腰を落ち着けて、収益構造そのものを大きく変える改革を貫きたいと思っています。

来年に日本銀行が新しい総裁を迎えるにあたり、金融機関が低金利の環境から抜け出すタイミングが遠からず訪れるという指摘があります。来るべきその日に向けて、ビジネスをどう転換していくのでしょうか。

南氏:既存のビジネスでは、まだまだ強みを生かしながら深掘りをできる領域があると思っています。企業の事業承継だと、中堅・中小企業の次世代への円滑な移転は、国全体にとって避けて通れない問題になっています。日本の競争力を高めるためには、企業が培ってきた技術力を適切に引き継いでいくことが大きなポイントです。

 政府が「貯蓄から投資へ」と掲げているように、顧客による長期の資産形成のサポートにも注力していきます。日本の家計金融資産の推移を見ると、やはり欧米に比べてかなり劣後しているのは事実です。国民にとって困り事でもあるこの領域は、我々の成長分野です。

 またデータを起点としたソリューションサービスは大きな潜在成長力があり、金融デジタルプラットフォームを通じてさらに地域の金融機関に展開していきます。03年に公的資金が入って、来年で20年を迎えます。15年に完済し、バンキングビジネスにかなり傾注して収益を高めてきましたが、従来の銀行の枠を超えた発想で本格的な資本活用戦略を打ち出していきます。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1864文字 / 全文2704文字

【初割・2カ月無料】有料会員の全サービス使い放題…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、11年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「諸行無常の金融まんだら」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。