銀行界で初めての敵対的買収劇はあっけなく終わった。

 新生銀行は11月24日、SBIホールディングス(HD)が仕掛けていたTOB(株式公開買い付け)に対抗するための買収防衛策の導入をやめると発表した。防衛策発動の賛否を諮る25日の臨時株主総会は中止した。総会開催の撤回、しかも前日の夕方というギリギリでの決定という異例の展開だ。

 25日に新生銀が開いた会見で、工藤英之社長は「これまで、SBIHDが考える新生銀の経営方針が不透明だったが、24日朝、『私どもの経営方針を尊重する』と言って頂いたため、協調的にしようと折り合った」と、TOBへの意見表明を「中立」にした理由を話した。

SBIHDと手打ちした新生銀の工藤社長。SBI側から経営陣3人を受け入れ、退陣する意向だ
SBIHDと手打ちした新生銀の工藤社長。SBI側から経営陣3人を受け入れ、退陣する意向だ

 新生銀は、SBIHDが推す経営陣を全面的に受け入れると表明した。元金融庁長官の五味広文氏、副社長の川島克哉氏、執行役員の畑尾勝巳氏の3氏を招き入れることで合意。今後、新生銀の現経営陣は退陣する予定だが、工藤社長は「社長に就任して6年半。おととしあたりからそろそろ(退任)と考え、後継者についての議論を活発化してもらっていた。正直、誰かにきちんとした形で引き継げることは、ほっとしている」と述べた。

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