円安は止まったのか──。外国為替市場の円相場は連日、不安定な動きが続いている。10月21日に1ドル=151円90銭まで下落したのを受け、政府・日銀は9月22日に引き続き2回目のドル売り・円買い為替介入を実施した。10月24日以降も、一時ドル円相場が4円ほど変動する場面が複数回見られる。介入の実施をあえて公表しない、いわゆる「覆面介入」が繰り返されていると、市場では捉えられている。

(写真:Bloomberg / Getty Images)
(写真:Bloomberg / Getty Images)

 だが、介入効果は短期間しか続かず「焼け石に水」状態だ。介入直後にドルを買えばもうかると考える個人投資家の取引も増えており、そのことが介入効果をますます弱めている。

 そんな中、26日には円高・ドル安につながる材料が市場をにぎわせた。カナダの中央銀行による利上げ幅が、市場予想を下回る0.5%となったからだ。米国の利上げペースが今後減速するとの見方が広がり、円は1ドル=146円台まで買い戻された。

 足元の円安を加速している主要因は、米金利上昇による日米金利差の拡大なので、その動きが一服すれば円安圧力は和らぐだろう。投資家の間では繰り返される覆面介入に対する警戒感もあいまって、様子見の雰囲気が漂っていた。カナダ中銀のニュースでこのところの円安にひとまず歯止めをかける流れが強まった。

 今後のシナリオはどうか。「米連邦公開市場委員会(FOMC)で今後の追加利上げの見通しが固まるまで、不安定な相場展開が続くだろう」と、第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは話す。

 問題は、その「見通し」がいつ明らかになるかだ。

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