「我々と一緒に共創型の金融プラットフォームを展開したいと言っていただける地域金融機関があれば、これからもいろいろと話をしたい」

 8月24日、千葉県の京葉銀行とデジタル分野を中心とした業務提携締結を発表したりそなホールディングス(HD)の南昌宏社長は、会見の席上、早くも次の金融機関との連携に意欲を見せた。

デジタルなどの分野での提携を発表したりそなホールディングスの南昌宏社長(左)と京葉銀行の熊谷俊行頭取
デジタルなどの分野での提携を発表したりそなホールディングスの南昌宏社長(左)と京葉銀行の熊谷俊行頭取

資本提携、システム統合ではない形

 さらに南社長は、今回の提携の意義について「これまで地域金融機関同士の提携は、資本提携ありき、システム統合ありきが多かった。テクノロジーが進化し、オープンAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)での連携など第三のあり方を模索できるようになった。ネットとリアルの融合という観点で今回は新しいモデルケースであり、新しい挑戦だ」と強調した。ここを起点に他行との連携を加速することを念頭に置いた発言だ。

 りそな銀行、埼玉りそな銀行などを傘下に置くりそなHD。同社と京葉銀は、より関係が強固になる資本提携ではなく、「戦略的な業務提携」と銘打って、アプリやデータ分析などのデジタル、顧客企業のビジネスマッチングなどのソリューション、人材育成の3分野でタッグを組む。

 りそなHDの連結総資産は73兆6000億円(21年3月期)。一方、第二地銀の京葉銀の連結総資産は5兆5000億円(同)。両社は、規模で13倍以上の差がある。提携のメリットは、どちらかといえば京葉銀側が大きいだろう。規模の小さい京葉銀は、一歩進んだりそな側のデジタルなどの分野でのノウハウを活用できる一方で、店舗統廃合やシステム統一化などを前提にした「痛みを伴う」の提携でもないからだ。

 では、りそな側のメリットは何か。

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